HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 52872 Content-Type: text/html ETag: "a1cb8-1930-4db96bde6822a" Expires: Wed, 01 May 2013 15:19:13 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Wed, 01 May 2013 15:19:13 GMT Connection: close 日米防衛相会談 安保協力を着実に強化したい : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)




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日米防衛相会談 安保協力を着実に強化したい(5月1日付・読売社説)

 中国の急速な軍備増強と危険な示威活動や、北朝鮮の軍事的な挑発に対処するには、日米の防衛協力を強化し、抑止力を高めることが肝要だ。

 小野寺防衛相がワシントンでヘーゲル米国防長官と会談した。長官は尖閣諸島について、日米安全保障条約の適用対象になることを確認し、「現状の変更を試みる、いかなる一方的な行為にも反対する」と言明した。

 米軍トップのデンプシー米統合参謀本部議長が先週の中国訪問で同様の見解を伝えたことも明らかにし、中国を牽制(けんせい)した。

 ケリー国務長官が4月の来日時にこの見解を示したのに続き、米軍を指揮するヘーゲル長官らが足並みをそろえた意義は大きい。

 中国公船の尖閣諸島周辺の領海侵入には海上保安庁が対応し、自衛隊が前面に出るわけではない。だが、領土・領海を守り抜くには自衛隊と米軍が平時から緊密に連携しておくことが不可欠だ。

 北朝鮮の挑発行為について、ヘーゲル長官は、アジアの安定に対する「最も明白な脅威」と指摘した。小野寺氏も「警戒レベルを下げる情報はない」と語った。

 北朝鮮は弾道ミサイル発射を先送りしているが、監視は怠れない。日米が合意した米軍の早期警戒レーダーの京都府京丹後市への追加配備などを着実に進めたい。

 情報収集・警戒監視・偵察活動に関する日米作業部会の設置を踏まえ、無人偵察機グローバルホークの共同運用など、日米の動的防衛協力の具体化が重要である。

 会談では、米軍の新型輸送機MV22オスプレイ12機を今夏、普天間飛行場に追加配備し、24機体制にすることを確認した。

 オスプレイは、従来の輸送ヘリCH46に比べて速度、搭載能力、行動半径が大幅に優れており、米軍の抑止力を高める。尖閣諸島の防衛にも役立つと歓迎できる。

 昨年秋の配備の際は、安全性に問題があるかのような誤解から反対運動が起きた。政府は、関係自治体に正確な実態を説明し、誤解を解く努力をすべきだ。

 今回の会談では、日米防衛協力の指針(ガイドライン)の見直しや、普天間飛行場の辺野古移設、在沖縄海兵隊のグアム移転などを進めることでも一致した。

 いずれも、日米の信頼関係を高め、同盟をより強固にするうえで重要な課題である。ガイドラインの見直しでは、10年後、20年後の北東アジア情勢や日米防衛協力のあり方を見据え、自衛隊の役割を拡大させることが大切だ。

2013年5月1日01時44分  読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。

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