HTTP/1.0 200 OK Server: Apache/2 Content-Length: 79213 Content-Type: text/html ETag: "12db649-3042-c8879580" Cache-Control: max-age=1 Expires: Fri, 15 Mar 2013 21:21:03 GMT Date: Fri, 15 Mar 2013 21:21:02 GMT Connection: close 朝日新聞デジタル:社説

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TPP交渉―ルール作りを担うには

安倍首相が、環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉に参加すると表明した。TPPでヒト、モノ、カネ、技術、情報の流れを活発にし、アジア太平洋地域のさらなる発展を促す。その活[記事全文]

選挙制度改革―自民党案は本末転倒だ

自公連立与党のご都合主義が目にあまる。とても有権者を第一に考えたとは思えない。自公党首会談で大筋一致した衆院選挙制度改革案のことである。自民党がまとめた案によると、比例[記事全文]

TPP交渉―ルール作りを担うには

 安倍首相が、環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉に参加すると表明した。

 TPPでヒト、モノ、カネ、技術、情報の流れを活発にし、アジア太平洋地域のさらなる発展を促す。その活力をわが国も取り込んで、デフレと低成長からの脱却につなげる。

 それが基本戦略だ。

 世界貿易機関(WTO)が機能不全に陥り、通商交渉の中心は、国同士や地域ごとの経済連携協定(EPA)や自由貿易協定(FTA)に移っている。

 世界経済を引っ張るアジア太平洋地域で、どんなルールを設定し、世界に広げていくか。

 それは、世界第2の経済大国となった中国との主導権争いの色彩も帯びる。

 中国は、日本がTPPに関心を示した後、日中韓FTAに前向きな姿勢に転じるなど、TPPに神経をとがらせる。

 自由貿易の原則と相いれない面がまだまだ残る中国に改革を促し、公正な貿易・投資体制に巻き込んでいくうえでも、TPPは大きな武器になる。

 中国を含むFTA、EPA構想とTPPの結節点にある経済大国として、日本はTPP交渉をまとめあげる責任を負う。

 ところが、現状ははなはだこころもとない。

 首相は日米首脳会談で「日米両国とも貿易で一定の配慮が必要なものがある」との共同声明をまとめた。「聖域なき関税撤廃ではない」ことを示し、TPPに猛反対する農業関係者の理解を得る狙いだったが、米国は日本からの輸出の柱である自動車への関税を存続させる意向を示し、逆手に取った。

 自民党内は「聖域」論議一色だ。党の対策委員会による決議づくりでは、農林水産業をはじめ、守るべき分野の議論ばかりが目立った。

 TPP交渉の対象分野は20を超える。当然、日本にとってメリットばかりではなく、特定の産業への打撃が心配なテーマも少なくない。

 全体としての利害得失を分析し、影響が避けられない分野については必要な対策を見極めて実行していく。そうした姿勢こそが必要だ。

 安倍氏は「受け身でなく、ルールをつくる国でありたい」と強調する。

 「聖域ありき」では受け身でしかない。足元を見られて他の分野で不利益を招きかねない。

 TPPを着実に進めるとともに、国内産業の足腰を強くする規制・制度改革を連動させて、日本経済を再生させなければならない。

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選挙制度改革―自民党案は本末転倒だ

 自公連立与党のご都合主義が目にあまる。とても有権者を第一に考えたとは思えない。自公党首会談で大筋一致した衆院選挙制度改革案のことである。

 自民党がまとめた案によると、比例区の定数を30削減する。そのうえで、少数政党向けに60の優遇枠を設ける。そこでは、得票数が2位以下の党にだけ議席を配分する。

 確かに少数意見を国政に反映させる工夫は必要である。だが、少数政党の賛同をとりつけようとして制度をゆがめてしまうのでは、本末転倒だ。

 連立を組む公明党への配慮は、あからさまである。

 昨年の衆院選の得票を自民党案にあてはめた朝日新聞の試算によると、公明党は現有議席を維持する。優遇枠は同党の要求で、もとの自民案の30から60に倍増された。

 与党の足並みだけを重視し、制度全体への目配りや有権者の理解を二の次にしたとの印象はぬぐえない。

 そもそも、何のための選挙制度改革なのか。

 根本には、小選挙区の「一票の格差」をただす定数是正の問題があったはずだ。国会は「0増5減」を決めたが、それは小手先の改革でしかない。

 もうひとつ、昨年の衆院解散時の自公民3党の定数削減の合意がある。小選挙区には手を付けず、比例区だけで定数を減らそうとしているため、つじつま合わせの矛盾が深まる結果になっている。

 優遇枠によって、得票数の少ない政党の議席が、得票数の多い政党を上回る「逆転現象」も生じうる。自民党案はそれを防ぐ措置をとるとしているが、制度が複雑になるばかりだ。これでは結局、比例区の一票の価値までゆがめかねない。憲法違反の恐れもあるのではないか。

 民主党の案も、ほめられたものではない。比例区の一部を連用制にする複雑な内容だが、ひずみを生じる点では自民党案と同類である。

 選挙制度改革は、理念が明確で筋の通ったものでなければならない。

 この期に及んで、こうした案しか出ないのであれば、もはや政党間協議では結論が出せないと思わざるをえない。

 繰り返し主張してきたことだが、ここは第三者機関に議論をゆだねるべきではないか。

 参院の「一票の格差」も、依然として大きいままである。首相の諮問機関である選挙制度審議会をただちに立ち上げ、衆参両院の選挙制度をセットで見直すべきだ。

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