
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 52255 Content-Type: text/html ETag: "219bd3-1932-4d6df2e247df2" Expires: Sat, 02 Mar 2013 03:21:04 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sat, 02 Mar 2013 03:21:04 GMT Connection: close
![]() 中国とインド洋 影響力増大は地域の軍拡招く(3月2日付・読売社説)強大な海軍力を背景に「海洋強国」実現を目指す中国の習近平政権が、インド洋でも影響力の増大を図る姿勢を鮮明にしたと言えよう。 中国の支援で建設されたパキスタン西部のグワダル港の運営権が、シンガポール系企業から中国の国有企業に移った。 インド洋北西部のアラビア海に面したグワダル港は、中東からアジアへの石油輸送の要所ホルムズ海峡に近い戦略的要衝である。 中国は資源開発を念頭に東シナ海や南シナ海で「管轄」海域を拡大しようとする一方、北極海航路や中東、アフリカとの海上交通路(シーレーン)といった海洋権益の確保に躍起になっている。 中国政府は、港の運営権取得は経済協力の一環だと言う。だが、運営に携わるのは国家戦略の一翼を担う中国の国有企業だ。将来的な軍港化への懸念は拭えない。 中国はグワダル港をはじめ、バングラデシュやスリランカなどインド洋沿岸国で港湾整備を支援してきた。各港湾を結ぶとインドを囲む首飾りのように見える。 米国はこれを、海軍の外洋展開へ布石を打つ中国の「真珠の首飾り」戦略とみて注視している。 インドが中国のグワダル港運営に警戒を示したのは当然だ。 問題は、中国の海洋強国化が地域の軍拡競争を インドは最近、核弾頭搭載可能な潜水艦発射弾道ミサイルの開発や外国製戦闘機の購入を進めるなど、中国の軍備増強に対抗する動きを本格化させている。それが、対印国境で緊張が続くパキスタンの対抗措置を招く恐れもある。 東シナ海では中国海軍による海上自衛隊艦艇へのレーダー照射事件も起きた。中国海軍の高圧姿勢が際立っている。 地域を不安定化させる中国の動きに対処するため、日本は米国やインドと連携する必要がある。 日印両国は1月末に海洋に関する初の対話を行い、「海洋が国際社会にとって極めて重要な公共財で、国際法に基づく自由を確保していくことが重要だ」との認識で一致した。造船や港湾整備など多方面で協力を深めるべきだ。 インド洋の安全確保は、日本の経済発展にも欠かせない。 (2013年3月2日01時04分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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