HTTP/1.1 200 OK Date: Tue, 26 Feb 2013 02:21:12 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:韓国女性大統領 「北」の核武装止めねば:社説・コラム(TOKYO Web)
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【社説】

韓国女性大統領 「北」の核武装止めねば

 韓国の朴槿恵大統領が就任した。分断国家の北朝鮮は、核兵器保有の道を突き進んでいる。韓国の経済発展と社会を守るため、初の女性大統領は今までにない重荷を背負っての船出となる。

 ソウルの国会議事堂前広場で行われた就任式には、一般市民も含め約七万人が参加した。朴大統領は就任演説で、いま国民の前にある危機としてグローバル経済の影響と北朝鮮の核武装を挙げた。

 北朝鮮は昨年十二月、人工衛星と主張して長距離弾道ミサイルを発射し、今月には三回目となる核実験を強行した。もし弾頭を軽量化して核ミサイルの実用化に成功すれば、隣接する韓国が最も深刻な脅威を受ける。

 朴氏は演説で、抑止力を高め北朝鮮に挑発行為をさせないと明言した。この言葉通り、新政権は国連安全保障理事会の追加制裁決議に賛成し、米韓合同軍事演習を行うなど強い姿勢で臨むだろう。

 さらに「(核実験の)最大の被害者は北朝鮮だ」と言い切った。国際社会から孤立して経済は破綻し、国民は慢性的な食料不足に苦しんでいるという意味とみられるが、金正恩体制を正面から批判したといえる。

 北朝鮮との共存、共栄を目指す「朝鮮半島信頼プロセス」を進めると提案したが、信頼構築には「一歩ずつ進む」と述べた。核実験強行によって、対話を急ぐことはせず慎重姿勢に変わった。

 北朝鮮の核問題は今や一筋縄では解けないレベルにきているが、五年後には核兵器を保有するとの深刻な見方もある。韓国はじめ周辺国はもう一度、核武装を止める方法を考えたい。

 経済制裁や軍事演習などの抑止政策、周辺国が足並みをそろえた外交、さらに機が熟せば南北当事者の対話も必要になろう。どれもこれまでに試された方法だが、今後は情勢に応じていくつかの政策を効果的に組み合わせる「ベストミックス」を探ることが重要ではないか。

 朴大統領は中国語を学び、中国指導者とも面識がある。習近平指導部が北朝鮮を説得するよう、強く働き掛けてほしい。

 朴氏は就任式に出席した麻生太郎副総理兼財務相と会談し、両国が未来志向で緊密な協力をしていくことを確認した。島根県・竹島(韓国名・独島)の領有権や元従軍慰安婦問題などの懸案があるが、政府間対話や経済協力を着実に続け、冷却した関係を正常化する努力を重ねたい。

 

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