HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 51684 Content-Type: text/html ETag: "fe469-187a-4d67acd8bc6b7" Expires: Mon, 25 Feb 2013 03:21:53 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Mon, 25 Feb 2013 03:21:53 GMT Connection: close 民主党大会 新綱領で一致団結できるか : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)




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民主党大会 新綱領で一致団結できるか(2月25日付・読売社説)

 文字通り、崖っぷちからの再出発である。

 民主党が定期党大会を開き、党の基本理念・目標を定める綱領や、政権運営・衆院選惨敗を総括する第1次報告を採択した。

 海江田代表はあいさつで、「新しい綱領の下に一致団結しよう」と党の結束を呼びかけた。

 綱領は、民主党が生活者、納税者、消費者、働く者の立場に立ち、「既得権や癒着の構造と闘う改革政党」だと明記している。

 1998年の結党時に「私たちの基本理念」という文書を作成してはいるが、今回、遅ればせながら、正式な「綱領」を制定した。「民主中道」「リベラル」といったイデオロギーを掲げなかったのは、保守系が反対したためだ。

 自民党から社会党まで、様々な出身母体を持つ議員が「反自民」で結集した「寄り合い所帯」「選挙互助会」的な体質が今なお残っていることは、否定できない。

 綱領は、「共生社会」「新しい公共」といった抽象的なキーワードが目立つが、自民党との対立軸が明確とは言い難い。

 特に憲法では、「憲法の基本精神を具現化する」「未来志向の憲法を構想していく」と、護憲派、改正派の双方に配慮した両論併記となり、目指す方向が不明確だ。従来同様、当面の党内融和を優先した問題の先送りに過ぎない。

 2013年度活動方針は、今夏の東京都議選と参院選を「党の存亡を賭けた重大な政治決戦」と位置づけた。当然の認識だ。2大政党の一翼を担い続けられるかどうかの正念場となろう。

 民主党を取り巻く現在の環境はかつてなく厳しい。

 22日には、夏に改選を迎える参院議員2人が離党届を提出した。有権者が不信を募らせる民主党では戦えない、という判断もあるのだろう。1月末の北九州市議選で民主党は、自民、公明、共産に次ぐ第4党に転落した。

 国会対応でも、民主党が12年度補正予算案に反対したのに対し、日本維新の会は賛成するなど、野党共闘の足並みは乱れている。

 民主党大会では、いずれも民主党を離党した維新、みんなの党の幹部が来賓挨拶(あいさつ)を行い、民主党の労組依存体質などを批判した。

 参院選に向けては、維新、みんな両党などとの選挙協力が重要課題となるが、政策面の違いが障害となり、進んでいない。

 民主党が両党との連携を追求するなら、憲法や外交・安全保障など政策面で、より現実的な路線をとることが求められよう。

2013年2月25日01時19分  読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。

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