HTTP/1.0 200 OK Server: Apache/2 Content-Length: 64081 Content-Type: text/html ETag: "107db5f-1a01-edc2b040" Cache-Control: max-age=1 Expires: Sun, 10 Feb 2013 02:21:52 GMT Date: Sun, 10 Feb 2013 02:21:51 GMT Connection: close 朝日新聞デジタル:天声人語

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2013年2月10日(日)付

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 昭和天皇が病に倒れた1988(昭和63)年、日本は息をひそめ、歌舞音曲(かぶおんぎょく)などの催しが相次ぎ自粛になった。疑獄史に残るリクルート事件はその年に発覚し、政官財界の大物を巻き込んで広がっていった▼世はバブル景気に踊っていた。土地長者が続出し、「財テク」時代の殿堂として東京証券取引所は修学旅行の新名所になった。賄賂(わいろ)に未公開株を大量譲渡した事件は、そんな世相を象徴していた。「ぬれ手で粟(あわ)」の言葉が事件を言い表したものだ▼それから25年、リクルートの創業者で贈賄側の中心人物だった江副(えぞえ)浩正氏の訃報(ふほう)が伝えられた。得意の絶頂から谷底へ。風雲児と呼ばれた起業家の起伏の人生には、毀誉褒貶(きよほうへん)が入り交じる▼一代で成功をつかんだ江副氏のカネに政官財のエリートが群がった、というのが事件の素描である。江副氏はのちに、当時の心境を「(成長しなければならないと)絶えず緊張し孤独だった。こわれるままに多額の政治献金を行い、心のバランスをとっていた」と明かしている▼事件は朝日新聞にとっても忘れがたい。横浜支局などの若い記者たちが、粘り強い独自取材で調べ上げて特報した。手前味噌(てまえみそ)ではあるが、調査報道の金字塔と讃(たた)えてもお叱りは受けまい▼明くる年、昭和は平成に変わる。バブルははじけ、日本は「失われた20年」と呼ばれる時代に入っていった。そして時は流れたが、政治とカネをめぐる負の遺産は今も戒めの鐘を鳴らし続ける。政界の「耳」に、その音よ届くべし。

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