
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 51815 Content-Type: text/html ETag: "2f5ac4-1886-4d2f19a28a640" Expires: Thu, 10 Jan 2013 22:21:51 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Thu, 10 Jan 2013 22:21:51 GMT Connection: close
![]() 大阪体罰自殺 教師による犯罪ではないのか(1月11日付・読売社説)教育現場であってはならない事態が起きた。 大阪市の市立高校2年の男子生徒が、所属するバスケットボール部顧問の男性教師から体罰を受け、その翌日に自殺した。 生徒が残した教師あての手紙には「体罰がつらい」という内容の記述があった。大阪市教育委員会は、体罰が自殺の主な要因とみている。警察も捜査を始めた。事実関係の徹底解明が求められる。 市教委によると、教師はこれまで、試合で生徒がミスをすると、頬を平手でたたく体罰を加えた。自殺した前日にも、生徒は母親に「30〜40発ぐらいたたかれた」と話していたという。 教師は市教委に「発奮させようと思った」などと説明している。しかし、指導の一線を越えた許されぬ暴力行為というほかない。 学校教育法は体罰を明確に禁じている。暴力による指導では、子供たちの正常な倫理観を養うことができず、かえって恐怖心や反抗心を植え付けかねないからだ。 生徒の自殺後、学校が部員50人に行ったアンケートでは、「自分も体罰を受けた」と回答した部員が21人もいた。体罰が常態化していた疑いが強い。校長らの管理責任も厳しく問われよう。 この教師については、一昨年にも体罰情報が市に寄せられていた。それにもかかわらず、学校側は教師から事情を聞いただけで、部員からの聞き取りをせず、「体罰はなかった」と結論づけた。市教委も報告をうのみにした。 極めてずさんな対応である。この時、踏み込んだ調査をしていれば、今回の悲劇を防ぐことができた可能性もある。大阪市の橋下徹市長が「教育現場の最悪の大失態だ」と指摘したのは当然だ。 スポーツの強豪として知られるこの市立高校では以前にも、男子バレーボール部顧問の男性教師による体罰が発覚した。教師は停職3か月の懲戒処分を受けた。 行き過ぎた勝利至上主義によって、指導の名の下に体罰を容認する風潮があったのではないか。 体罰を理由に処分された教職員数は、全国で毎年400人前後に上る。減少傾向は見られない。 文部科学省は体罰の禁止を改めて徹底すべきだ。 教育現場では生徒が教師に暴力を振るう事例も後を絶たない。教師が ただ、肉体的苦痛を与える体罰は、いかなるケースでも認められないことを、教師は再認識する必要がある。 (2013年1月11日01時20分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
![]() ![]() ![]() |
![]() |
今週のPICK UPPR
![]()
![]() ![]() ![]() |
![]() |
▲この画面の上へ |
会社案内|
サイトポリシー|
個人情報|
著作権|
リンクポリシー|
お問い合わせ| YOMIURI ONLINE広告ガイド| 新聞広告ガイド| 気流・時事川柳(東京本社版)への投稿| 見出し、記事、写真の無断転載を禁じます Copyright © The Yomiuri Shimbun. |