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英国のロンドンで10年あまり前、子どもたち数百人がデモ行進をした。体罰反対を訴えるためで、首相あての手紙を渡して「愛の鞭(むち)は存在しない」などと訴えた。英国は学校での体罰が法律で禁じられた後も「鞭の復活」を求める声の多いお国柄だという▼鞭を許す空気は、17世紀に書かれたジョン・ロックの名高い「教育論」にさかのぼるそうだ。ロックは体罰を強く戒めている。しかし完全に否(いな)とはせず、ごく限られた場合には認めた▼「叩(たた)くことは子の矯正に用いられる最悪の、したがって最後の手段である」と述べている。体罰は無論排されるべきだが、ロックの言葉がある種の同意を誘うのも、一方の事実なのだろう。体罰は古くて新しい問題として、私たちの前に立ち現れる▼だが、そうだとしても、今回の大阪の件は論外だ。高校バスケットボール部の顧問教諭から体罰を受けていた17歳の男子が自ら命を絶った。常態化していたらしく、顔をはらして帰宅していたという。指導ではなく最悪の暴力にすぎない▼体罰の情報はあったという。だが学校側は教諭本人に聴いて「体罰はない」と判断していた。子どもでも分かるおざなりに呆(あき)れる。どうしていつもこうなのか。悔いても謝っても消えた命は戻ってこない▼体罰に「いい体罰」も「悪い体罰」もない。ロックには敬意を表しつつ、あくまで恐怖と身体的な苦痛なしで子らを育て、導く「覚悟と決意」が大人に必要だ。いま一度あらため、固め直すときではないか。
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