
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 51759 Content-Type: text/html ETag: "1001b2-1825-4d28cff8bcc38" Expires: Sat, 05 Jan 2013 22:21:49 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sat, 05 Jan 2013 22:21:49 GMT Connection: close
![]() 裁判員裁判 検証結果を制度定着に生かせ(1月6日付・読売社説)裁判員制度を定着させるためには、検証で浮かび上がった問題点を着実に改善していくことが大切である。 これまでに裁判員や補充裁判員を務めた人は、3万4000人を超える。最高裁は昨年12月、2009年5月の制度施行から3年間の実施状況について、初の検証報告をまとめた。 量刑では、検察側の求刑と同じか、求刑を上回る判決の割合が増え、特に、卑劣な性犯罪事件で刑を重くする傾向が見られた。 「求刑の8掛け」とも言われた従来の量刑にとらわれず、市民感覚を反映させた結論が導き出された結果と言えるだろう。 初公判から判決までの日数は、平均6日ほどだった。平均で約半年かかっていた裁判官だけの裁判の時代と比べると、大幅にスピードアップした。 一方で、初公判前に裁判官、検察官、弁護人が争点を絞り込む公判前整理手続きが長期化している。被告が起訴内容を争う事件では昨年、整理手続きだけで平均9か月近くを要した。 争点を明確にするには、ある程度の準備期間は必要だ。だが、一方で、裁判がなかなか始まらないと、証人の記憶が薄れ、法廷での尋問に支障を来す恐れがある。 検察が積極的に証拠を開示し、弁護側も主張を手早くまとめるといった努力が欠かせない。 検察官が公判で、供述調書などの書面の読み上げに多くの時間を費やしているのも懸念材料だ。 裁判員経験者からは「朗読は単調で、集中力が続かず、印象に残らない」との意見が多く寄せられた。分かりやすい裁判の実現という裁判員制度の趣旨からすると、ゆゆしき事態である。 検察は書面に頼らず、被告や証人の証言を通して裁判員が判断できる立証を心がけるべきだ。 裁判員の過重な負担への配慮も大切だ。12月4日に鳥取地裁で女性被告に死刑判決が言い渡された連続不審死事件の裁判では、裁判員の在任期間が過去2番目に長い75日間にも及んだ。 被告は知人男性2人を溺死させたとして起訴されたが、自白などの直接証拠はなく、検察側の質問に黙秘を続けた。裁判員は判決後の記者会見で「つらく重い判決だった」と振り返った。難しい判断を迫られたことがうかがえる。 裁判員の疲労対策として、こまめに休憩を入れる。証拠写真をカラーでなく白黒にして精神的衝撃を和らげる。裁判所にはこうした心配りが求められる。 (2013年1月6日01時21分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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