
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 52138 Content-Type: text/html ETag: "aa47c-185d-4d15f01cadbc7" Expires: Fri, 21 Dec 2012 23:21:04 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Fri, 21 Dec 2012 23:21:04 GMT Connection: close
![]() 原発と活断層 規制委は説明責任を果たせ(12月22日付・読売社説)東北電力東通原子力発電所(青森県東通村)敷地内の断層(破砕帯)について、原子力規制委員会の専門家会合が、「地震を起こす活断層」との見解をまとめた。 東通原発を早期に再稼働させることは難しくなったと言える。 東日本大震災で設備を多数損傷した東北電は、東通原発の再稼働を供給力回復の切り札と期待していただけに、深刻な事態だ。 問題とされる断層は、原子炉の200メートルほど脇を通っている。東北電は、「地下水による地盤のずれ」と説明してきた。だが、規制委の島崎邦彦委員長代理を座長とする専門家会合の5人全員が、東北電の解釈を否定した。 専門家会合の見解通りに、この断層が動けば、原子炉の安全設備への影響は避けられない。 安全の確保は何より大切だ。今後、東北電は、断層の徹底的な調査と評価、原子炉など施設の耐震性の抜本的な見直しを迫られるだろう。結果次第で、補強工事を求められる可能性もある。 国民生活や企業活動に支障を来さないよう、東北電は安定電源の確保に万全を期す必要がある。 規制委の専門家会合は10日にも、日本原子力発電敦賀原発について「原子炉直下に活断層がある」と判定した。一方、東通原発では、廃炉の可能性がある原子炉直下の活断層は確認されていない。 東北電は、専門家会合の見解を不満とし、反論する方針だ。 専門家会合は、敷地内の断層に加え、東通原発の目前の海底にも全長80キロ・メートル以上の巨大活断層がある可能性を指摘した。 これが動けば、東通原発がある下北半島全体に影響が及ぶ。日本原燃の使用済み核燃料再処理工場などの耐震性も議論になろう。 地震学は未熟な学問であることを忘れてはならない。今後、規制委として調査すべきかどうか、慎重な検討が必要である。 各原発の断層評価は、立地地域の経済や住民生活も左右する。不安の声は拡大している。 調査、評価の内容について、規制委は丁寧に説明する責任があるが、その取り組みは不十分だ。 規制委は、これまでの評価結果を文書にまとめていない。公開されているのは、専門用語による資料や議論の映像だけだ。 しかも、当事者である電力会社との意見交換に十分な時間を割かず、一方的な議論に終始した。 規制委は、組織の独立性が保証されている。しかし、独善的な運営では信頼を得られない。 (2012年12月22日01時04分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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