
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 54153 Content-Type: text/html ETag: "a1dc9-1f6e-4ce772c1d3181" Expires: Wed, 14 Nov 2012 22:21:05 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Wed, 14 Nov 2012 22:21:05 GMT Connection: close
![]() 衆院解散表明 首相の重い決断を支持する(11月15日付・読売社説)◆「1票の格差」是正を先行せよ◆ 突然の衆院解散の表明だった。民主党内で早期解散への反対論が噴出する中、 野田首相が党首討論で自民党の安倍総裁に対し、衆院の定数削減を来年の通常国会で実現すると確約すれば、「16日に衆院を解散する」と言明した。 安倍氏は明言を避けたが、党首討論後、「通常国会で結論を得るべく全力を尽くす」と述べ、16日の衆院解散が固まった。 衆院選は、12月4日公示―16日投票の日程で行われる予定だ。 ◆政治不信の増幅を回避◆ 内閣支持率が低迷しており、次期衆院選では、民主党の大敗も予想される。首相があえて解散・総選挙を断行することは、見識ある、重い決断と評価できる。 8月に「近いうち」の解散を表明しながら、何もせずに年を越すようでは、首相発言の信頼性に疑問符が付き、国民の政治不信が一段と高まりかねない。 首相は、追い込まれる形でなく、主導権を持って解散を断行したい考えだった。日本維新の会など第3極の体制が整う前に、衆院選に臨む狙いもあろう。 民主党内の大勢を占める解散反対論者は、「解散は政治空白を招く」などと主張する。 しかし、野田政権の基盤が弱体化した中で、重要な政策課題を先送りし、いたずらに延命を図る方が、内政、外交両面で、より深刻な政治空白をもたらす。 野田首相の解散方針に反発する民主党議員は公然と離党の動きを見せている。解散は首相の専権事項であり、首相の決断に従えない以上、離党はやむを得まい。 年内解散を前提にすれば、解散日程が遅れるほど、来年度予算の編成や成立もずれ込むことが懸念されていた。景気への悪影響を抑える意味でも、最も早い「16日解散」は悪くない選択と言える。 年内に発足する新政権が、来年度予算を編成し、景気対策や外交の立て直しなどの重要課題に取り組むことが望ましいからだ。 党首討論の場で、野党に「踏み絵」を踏ませるかのように、解散条件の受け入れを迫る手法の是非はともかく、野田首相が党内の反対論にひるまず、解散権を行使することは支持したい。 ◆民自公の信頼が大切だ◆ 衆院選後も、衆参のねじれ状況が続く可能性が高い以上、民主、自民、公明3党が一定の信頼関係を維持し、協力できる体制を構築しておく意義は小さくない。 解散までの時間は限られているが、与野党は協力して、喫緊の課題を処理すべきだ。 赤字国債の発行を可能にする特例公債法案は、民自公3党が16日の成立で合意した。国庫が底をつかないよう、解散前に確実に成立させねばならない。 衆院選の「1票の格差」を是正し、「違憲状態」の解消を図ることも不可欠である。 解散を先送りする思惑から、この問題に真剣に取り組んでこなかった民主党の責任放棄の罪は大きい。民主党は今なお、小選挙区の「0増5減」と比例定数削減の一体処理に固執している。 「消費税率引き上げ前に国会議員が自ら身を切る」ため、有権者受けのする定数削減に積極的な姿勢を示すポーズだろうが、解散前に結論を出すのは明らかに時間的に無理がある。 「違憲状態」の解消には本来、「0増5減」の法案成立後、小選挙区の区割り作業を経て、新しい選挙区で衆院選を行う必要があるが、それには数か月を要する。 解散前に、まず「0増5減」の法案を成立させる。定数削減やその他の制度改革は来年の通常国会で実現する。これが現実的であり、衆院の最低限の責務だろう。 「0増5減」さえ見送ったまま衆院選を行った場合、「違憲」として、選挙無効とする司法判断が出かねない。そうした事態は回避しなければならない。 ◆TPPや原発で論争を◆ 衆院選では、3年余の民主党政権の評価が問われる。衆参ねじれ国会の下、「決められない政治」が続いたが、民主、自民の2大政党が引き続き主導するのか、あるいは、第3極が勢力を大きく伸ばすのかも焦点となろう。 政策面では、野田首相は、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加を掲げ、争点化する意向だ。自民党など他党も、あいまいな態度では済まされない。 社会保障と税の一体改革や、原発・エネルギー、外交・安全保障政策についても、各政党は政権公約(マニフェスト)を通じて、立場を明確にしてもらいたい。 (2012年11月15日01時38分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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