HTTP/1.1 200 OK Date: Wed, 14 Nov 2012 01:21:04 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:石原新党旗揚げ 「中道路線」の増す重み:社説・コラム(TOKYO Web)
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【社説】

石原新党旗揚げ 「中道路線」の増す重み

 石原慎太郎前都知事が共同代表を務める「太陽の党」が旗揚げした。次期衆院選に向けて各党の公約づくりも活発化している。党の理念・基本政策は、有権者が選択しやすいよう明確に示すべきだ。

 民主、自民両党に対抗する「第三極」勢力の結集を目指す強い決意は伝わってきた。石原氏は結党会見で「太陽の党は次のランナーにバトンを渡すワンステップにすぎない。衆院選前に必ず大同団結する」と語った。

 石原氏らは橋下徹大阪市長が率いる「日本維新の会」とは合流も視野に協議を進め、日本維新は「みんなの党」とも共通政策づくりに向けた話し合いを重ねている。

 これら第三極勢力が一定の支持を集める背景には既成政党への失望感があるのだろうが、理念・基本政策の一致なき結集は、選挙目当ての野合との批判を免れない。

 石原氏は「小異を捨てて大同につくべきだ」と勢力結集を優先させたいようだ。石原、橋下両氏の間で考え方に隔たりがある原発・エネルギー政策や消費税増税問題は、とても小異とはいえない。

 一方、民主党は衆院選に向けて党の綱領とマニフェストづくりを加速している。その過程で強調されているのが、党の基本理念に掲げる「中道」という政治路線だ。

 野田佳彦首相は先月二十九日の所信表明演説で、自らが目指す政治路線として「中庸」を掲げ、仙谷由人民主党副代表も代表質問で「改革志向の『民主中道』こそ民主党の立ち位置だ」と強調した。

 中道も中庸も、その意味は「行き過ぎず、偏らずに着実に改革を進める、ど真ん中を真っすぐ前進する考え方。穏健で現実的な路線」(首相)ということだろう。

 自民党の安倍晋三総裁は、中道路線は世論の動向で中身が変わるとして「自分の信念、哲学、政策もない」と批判するが、第三極勢力が戦後体制の見直しや憲法九条改正などに重きを置くのなら、それに歯止めをかける中道路線は意味を増すのではないか。

 もちろん中道が、党内融和を取り繕う方便であってはならず、路線実現のために理念・政策を具体化することが欠かせない。

 与野党の関心は解散時期ばかりに集まっているようだが、重要なのは選挙で何を国民に問うかだ。

 国民の生活に直結する社会保障の在り方や消費税増税の是非はもちろん、憲法、外交・安全保障、原発の是非を含むエネルギー政策など国の基本政策についても各党は立場を明らかにすべきである。

 

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