
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 52537 Content-Type: text/html ETag: "ad7c7-1831-4cd99dca240aa" Expires: Sat, 03 Nov 2012 21:21:04 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sat, 03 Nov 2012 21:21:04 GMT Connection: close
![]() 領海保全策 海保の巡視船・人員の拡充を(11月4日付・読売社説)尖閣諸島国有化に反発し、中国政府船が周辺で領海侵入を繰り返すようになって50日になる。 中国には、尖閣諸島の領有権を主張する前提として、日本の実効支配が損なわれていることを既成事実化する狙いがある。これを阻止するため、政府は、海上保安庁の中長期的な体制強化に取り組むべきだ。 海保は、全国の巡視船を投入して、警戒監視活動を強めている。海難事故の救助や密輸の取り締まり、原子力発電所の警備などの日常業務もこなさねばならない。 人員のやりくりのため、定年を迎えた海上保安官の再任用拡大などの応急措置も迫られよう。 問題は、中国が海洋・漁業監視船を急速に増強していることだ。海保は現在、航行能力に優れた1000トン超の大型船の保有隻数で中国を上回っているが、いずれ逆転されるのは確実だ。 海保の巡視船艇は、老朽化に伴う更新が原則で、総数は約360隻とほぼ一定だ。こうした従来通りの体制では中国の監視船増強に対応できなくなる。 そもそも、海保の今年度当初予算は約1700億円に過ぎない。海上自衛隊のイージス艦1隻の価格とあまり変わらない。領海と排他的経済水域(EEZ)を合わせて世界6位の広大な海域を管轄するのに十分とは言い難い。 政府は、今年度の予備費から170億円を充て、4隻の大型巡視船や、巡視艇などを前倒しで建造することを決めた。補正予算を編成するメドがつかない現状では妥当な対応だろう。 海保は、国土交通省の外局だ。通常の予算の枠組みでは海保への重点配分は容易ではない。 政府としては長期戦を覚悟し、海保予算の特別枠を設けることなどを真剣に検討すべきである。 保安官の育成には時間がかかる。人員を増やす具体策も検討しなければならない。 今後は、防衛省の中期防衛力整備計画のように、5年程度の装備と人員の拡充計画を策定し、戦略的に増強を図ってはどうか。 領土・領海の保全は、政府全体で取り組むべき課題だ。中国政府船の活動や体制に関する情報の共有・分析などで、海保と外務、防衛など関係省庁がより緊密に連携を図る必要がある。 政府は今年度、海の安全や資源開発など、海洋政策の基本指針となる「海洋基本計画」を5年ぶりに改定する。海保の拡充策を明記することによって、尖閣を守る日本の決意を内外に示したい。 (2012年11月4日01時34分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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