
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 52212 Content-Type: text/html ETag: "a1b7a-1843-4cc941f1d9050" Expires: Mon, 22 Oct 2012 00:21:08 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Mon, 22 Oct 2012 00:21:08 GMT Connection: close
![]() EU首脳会議 危機克服へ統合を深化せよ(10月22日付・読売社説)財政・金融危機の克服に向け、欧州が結束を強めて統合を深化する方針を打ち出した。一歩前進だが、問われるのは、迅速な行動である。 欧州連合(EU)の首脳会議は、各国に委ねていた銀行監督を来年から段階的に欧州中央銀行(ECB)に一元化することで合意した。金融行政を統合する「銀行同盟」構想に沿った措置と言える。 欧州は通貨ユーロで統一されたが、金融行政や財政はバラバラという弱点がある。銀行監督が甘く、財政赤字を拡大させた要因となった。その反省から欧州が統合深化に踏み出したのは妥当だ。 恒久的な金融安定網として、欧州安定メカニズム(ESM)が8日に発足した。ESMが経営悪化の銀行に直接資本注入して支援するには、銀行の経営状況を正確に把握することが前提になる。 銀行監督の一元化によって、ESMを銀行支援に活用する道が開かれる。各国が銀行を公的資金で救済して財政が悪化し、市場が混乱するという「負の連鎖」を断ち切る効果が期待されよう。 ただ、銀行監督がいつ一元化されるか曖昧な点も残る。銀行同盟を完成させるには、欧州全体の預金保険制度や、銀行が破綻した場合の処理策も必要となる。負担増を警戒するドイツは慎重だが、早急に妥協点を探るべきだ。 首脳会議は、財政危機国を支える「ユーロ圏共通予算」の導入など、財政統合の方策も協議し、12月の次回会議まで議論を重ねることになった。具体的な行程表作りを急いでもらいたい。 懸念されるのは、当面の焦点であるスペインへの支援策が見送られたことだ。深刻な財政危機に陥ったスペインがまだ欧州当局に支援要請していないためだ。 スペイン国債の利回りが最近、比較的落ち着いているからと言って、油断してはなるまい。速やかに支援策をまとめ、財政再建に取り組むことが肝要である。 危機の震源地ギリシャの財政再建の先行きも懸念される。首脳会議は、ギリシャが求めた財政再建目標の先送りに応じるかどうかについて決着を持ち越した。 EUは今年のノーベル平和賞の栄誉に輝いた。授賞理由は「欧州の平和と和解、民主主義と人権の促進への貢献」である。 長びく欧州危機が、世界経済の減速を招いている。平和賞は危機克服に向け、統合を深化させようと苦闘するEUへのエールの意味合いがあろう。欧州各国が責任を果たすことが求められている。 (2012年10月22日01時19分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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