
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 52040 Content-Type: text/html ETag: "a32aa-17f5-4cbcb4ae302b9" Expires: Thu, 11 Oct 2012 21:21:51 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Thu, 11 Oct 2012 21:21:51 GMT Connection: close
![]() iPS細胞 医療応用へ支援体制を整えよ(10月12日付・読売社説)再生医療の切り札として、様々な種類の細胞に変化が可能なiPS細胞(新型万能細胞)の実用化に向けた競争がこれから本格化しそうだ。 iPS細胞は、再生医療を始め多様な用途への利用が期待できるだけに、各国が研究開発にしのぎを削っている。 日本としても、政府が主導し、臨床応用への支援体制を早急に充実させる必要がある。 再生医療は、病気や事故で傷ついた臓器や組織を、新しい細胞で作り直す治療だ。 iPS細胞の作製に成功した山中伸弥・京都大教授のノーベル生理学・医学賞受賞が示すように、日本は再生医療の基礎研究では世界のトップレベルにある。 文部科学省は、山中教授のiPS細胞研究の支援に、10年程度で総額200億〜300億円の助成を行うことを決めた。長期的な助成によって安定した研究環境を整えるのが目的だ。 こうした戦略的な政策を継続していくことが必要である。 問題なのは、iPS細胞に限らず、基礎では優れている日本の再生医療が、治療への応用で後れをとっていることだ。 既に皮膚の細胞を培養して作った皮膚シートが、やけど治療に使われている。日本ではこのほか、軟骨組織1件が承認されているだけだが、海外では、約50件もの製品が承認されている。 治療への応用が進まない背景には、臨床試験を巡る問題がある。実際に患者に使って有効性や安全性を確かめる試験だが、国内には小規模な病院が多く、参加する患者を集めにくい。 臨床試験の中核となる病院を整備し、医療機関が協力して試験を進める体制が求められる。 医師が行う臨床研究のレベルアップも必要である。 例えば、欧米の一流医学誌に掲載される論文数を比較すると、日本の国別順位は、基礎研究で上位を占めている反面、臨床研究では25位に甘んじている。臨床研究の論文数は、首位の米国の40分の1程度しかない。 研究体制が手薄で、成果も上がっていない現状を反映していると言えよう。 再生医療に関する政府の承認審査をスピードアップさせることも欠かせないだろう。 民主、自民、公明3党は今月、再生医療の臨床応用に向けた基本法を制定することで合意した。早期に成立させ、実用化を推進する指針作りを急ぐべきだ。 (2012年10月12日01時44分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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