HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 53015 Content-Type: text/html ETag: "ad752-181b-4ca60e163e623" Expires: Sun, 23 Sep 2012 21:21:09 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sun, 23 Sep 2012 21:21:09 GMT Connection: close 輿石幹事長再任 「近いうち」の真意が問われる : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)




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輿石幹事長再任 「近いうち」の真意が問われる(9月24日付・読売社説)

 あまりに「内向き」な人事ではないか。

 民主党代表に再選された野田首相が、輿石東幹事長に再任を要請し、輿石氏も受け入れた。

 幹事長人事は、首相の政権運営の新たな方向性を示すメッセージだ。

 輿石氏には、党分裂を招いた責任が問われ、交代説が出ていた。幹事長は国政選や国会運営を仕切る要職なのに、首相との路線の違いが目立ったこともある。

 だが、代表選で「反野田」票を投じた国会議員の中に離党の動きがあることから、昨秋、「党内融和」の象徴として幹事長に起用した輿石氏の再任が望ましい、と首相は判断したのだろう。

 衆院で10人前後が離党すれば、民主、国民新両党は「少数与党」に転落し、政権運営が立ち行かなくなるからだ。

 しかし、これでは、代表選でも指摘された「責任を取る文化」とは程遠い。

 さらに見過ごせないのは、輿石氏が先の通常国会で、党の分裂回避を優先するあまり、社会保障と税の一体改革や衆院選の「1票の格差」是正に一貫して後ろ向きだったことだ。

 輿石氏は、民自公3党首が合意した「近いうち」の衆院解散・総選挙についても、「『近いうち』にこだわる必要はない」などと公然と軽視する発言を行い、自公両党の強い批判を招いた。

 輿石氏は、衆院選の時期について、来年夏の衆参同日選を持論としている。民主党内では、苦戦が予想される衆院選の先送り論が大勢の中、「近いうち」が、ないがしろにされないか。

 輿石氏の再任について、自民党幹部は「怒りを通り越してあきれた」などと反発を強めている。公明党の山口代表も、「解散回避が目に余るようなら、かえって墓穴を掘る」と指摘している。

 衆参ねじれ国会とはいえ、民主党は、政権党として、政治を前に動かす一義的な責任を負っていることを自覚すべきだ。

 「党内融和」の名の下に、3党の協調路線を軽んじるようでは、野党の協力が得られず、「決められない」政治が今後も続く。

 秋の臨時国会では、赤字国債発行を可能にする特例公債法案の成立や「違憲状態」を解消する衆院選挙制度改革が待ったなしだ。

 野田首相は、26日に選出される自民党の新総裁との党首会談で、一体改革をめぐる3党合意の再確認に加え、重要政策の基本的な方向づけを行う必要がある。

2012年9月24日01時20分  読売新聞)

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東京本社発行の最終版から掲載しています。

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