HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 52610 Content-Type: text/html ETag: "34295-1896-4ca106a421a40" Expires: Wed, 19 Sep 2012 22:21:07 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Wed, 19 Sep 2012 22:21:07 GMT Connection: close オスプレイ配備 抑止力と安全性の両立を図れ : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)




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オスプレイ配備 抑止力と安全性の両立を図れ(9月20日付・読売社説)

 在日米軍の抑止力の強化と訓練の安全性を両立させることが肝要だ。

 政府は、米軍の新型輸送機MV22オスプレイについて、「安全性は十分に確認された」と結論づける安全宣言を発表し、国内飛行を容認した。

 米軍岩国基地に一時駐機中のオスプレイ12機は、週内にも試験飛行を行った後、沖縄県の普天間飛行場に配備される。10月中旬に本格運用を開始する予定だ。

 安全宣言は、4月のモロッコと6月の米フロリダ州の墜落事故に関する日本独自の原因分析に加えて、日米合同委員会で具体的な安全確保策に合意したことを踏まえたものだ。日本側として安全策を追求した成果と評価できる。

 日米合意は、低空飛行を地上150メートル以上に限るほか、事故が起きた、垂直飛行から水平飛行に移行する「転換モード」を最小限にすることなどを盛り込んだ。

 米軍は当初、部隊運用の制限に反対し、日米協議は難航した。だが、日本の国内事情に配慮して譲歩し、政治決着したものだ。米軍が今回の合意を順守し、安全性の確保に努めるよう求めたい。

 沖縄、山口両県の関係自治体は政府の安全宣言にもかかわらず、配備反対の姿勢を変えていない。配備に地元の同意は不要とはいえ、安定した運用に向けて、政府には、地元への説明を尽くし、理解を広げる努力が欠かせない。

 そもそもオスプレイが極めて危険な航空機であるかのような見方は、誤解に基づく部分が多い。

 無論、航空機である以上、事故や故障は起こり得るが、最新の安全対策を講じており、老朽化したCH46輸送ヘリなど米軍の他の航空機より危ない、といった議論は合理的ではない。

 見過ごしてならないのは、オスプレイの優れた機能による在日米軍の抑止力の強化である。

 CH46より最大速力は2倍、搭載能力は3倍、行動半径は4倍となり、緊急時の海兵隊の機動展開・即応力が大幅に向上する。

 尖閣諸島をめぐる中国との軋轢(あつれき)が高まり、今後も中長期的に続く恐れがある中、日米の防衛協力を通じて、南西諸島の離島防衛や北東アジアの安定に貢献しよう。

 オスプレイの訓練は、沖縄だけでなく、本土の米軍・自衛隊施設でも行われる予定だ。航続距離が長く、空中給油もできるため、訓練の本土移転が可能になる。

 沖縄の基地負担の一部を本土が受け入れるとともに、日米連携を強める観点から推進すべきだ。

2012年9月20日01時21分  読売新聞)

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東京本社発行の最終版から掲載しています。

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