HTTP/1.1 200 OK Date: Sun, 05 Aug 2012 21:22:31 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞: PTAの信頼が厚く、定年を過ぎた六十二歳まで中学の校長を…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

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 PTAの信頼が厚く、定年を過ぎた六十二歳まで中学の校長を務めた元教師がいる。自らを奮い立たせるため、毛筆で書いた紙を壁に張っていた▼<力量をみがき へこたれない教師になるためには 問題状況をどうとらえるかにかかっている 困難な状況を「教師である自分を高めてくれる大きな試験だ」と考え 動きだす姿勢そのものが重要である>▼可能性の塊である中学生の時期は、思春期と重なる。性差や人との違いを強く意識し始める若者たちが集団で過ごすのだから、トラブルが起きないはずがない▼問題に直面したとき、正面から受け止めるのか、逃げ腰になるのか。生徒への教師の向き合い方で結果は決まる。逃げ腰だと生徒に見破られた教師は、信頼を得られない▼大津市のいじめ自殺事件では、教育委員会の形骸化に批判が集まっている。戦時中の反省から教育の政治的中立を目指し首長が直接、統制しない制度として導入されたが、大津市の教育委員の存在感はゼロに等しい▼かつてベテランの女性教師から印象的な言葉を聞いたことがある。荒れていた子どもから言われたそうだ。「先生、真面目と本気は違うんだよ」。子どもたちは、目の前の大人が本気かどうかを見抜く恐ろしいほどの能力を持っている。教育委員を含め、教育の場に本気の大人がどれだけいるかである。お飾りは要らない。

 

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