HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 52406 Content-Type: text/html ETag: "d09fb-179b-4c672f84a4621" Expires: Sat, 04 Aug 2012 23:21:11 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sat, 04 Aug 2012 23:21:11 GMT Connection: close 日米防衛相会談 指針改定で安保協力の強化を : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)




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日米防衛相会談 指針改定で安保協力の強化を(8月5日付・読売社説)

 北東アジアの平和と安定を維持するためには、自衛隊と米軍の防衛協力を着実に強化・拡大することが欠かせない。

 森本防衛相とパネッタ米国防長官が国防総省で会談し、有事における自衛隊と米軍の協力のあり方を定めた「日米防衛協力の指針(ガイドライン)」について、今後、「研究・議論する」ことで一致した。

 朝鮮半島有事を想定した1997年の指針の抜本改定後、北東アジアの安全保障環境は大きく変化し、日米の防衛協力も様々な面で進展している。日米同盟の深化に向けて、そろそろ指針の再改定を本格的に検討する時期である。

 会談では、日米の「動的防衛協力」の具体策でも合意した。無人偵察機による日本周辺海域の警戒監視活動の実施を検討し、グアム周辺での共同訓練を拡大する。

 動的防衛協力は、自衛隊と米軍の部隊運用を通じた協力だ。日米共同の情報収集・偵察活動や訓練、施設使用を重ね、緊急事態への抑止力を高める狙いがある。

 警戒監視活動では、グアムを拠点とし、米軍の無人機「グローバルホーク」を活用する方向だ。様々な事態の発生前の段階から日米が情報を共有し、事態の進展に応じて共同対処する方策を検討・協議することにつながる。

 グアムや北マリアナ諸島のテニアンでは、自衛隊と米軍の共同施設を整備し、上陸訓練などを行う案がある。重要性を増す南西方面の離島防衛の強化に役立とう。

 米軍の新型輸送機MV22オスプレイの日本配備について、両閣僚は、安全性が確認されるまで国内を飛行させない方針で合意した。低空飛行訓練などで周辺住民に配慮することでも一致した。

 閣僚間でオスプレイの安全性と日本配備を両立させることを再確認した意義は小さくない。

 今回の合意に基づき、米政府は、墜落事故や安全性に関する情報提供や、実効性ある再発防止策の徹底に最大限努力してほしい。

 日本政府は、4月のモロッコにおける事故の報告書について説明を受けるため、今週中にも分析評価チームを訪米させる。日本独自の視点で、しっかり原因を分析・検証することが重要である。

 森本防衛相は会談後、オスプレイに試乗した。月内に沖縄を訪問し、事故報告書に関する日本の評価結果を説明する予定だ。

 いったん高まった関係自治体の安全性への懸念を払拭するのは容易でないが、粘り強く説明を続け、理解を広げてもらいたい。

2012年8月5日01時15分  読売新聞)
東京本社発行の最終版から掲載しています。

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