
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 51595 Content-Type: text/html ETag: "21a103-177f-4c5aa3e8a902e" Expires: Thu, 26 Jul 2012 02:22:02 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Thu, 26 Jul 2012 02:22:02 GMT Connection: close
![]() 南シナ海緊張 中国の強硬姿勢に深まる憂慮(7月26日付・読売社説)中国は一方的な行動を自制し、ベトナムなどと対話を通じて緊張緩和に努めてもらいたい。 中国が、南シナ海の南沙、西沙、中沙の3諸島を管轄する「三沙市」を設置した。これらの諸島を巡って中国と領有権を争っているベトナムやフィリピンは直ちに強く反発した。 3諸島はこれまで、中国南部の海南省が西沙諸島の永興島に置く連絡事務所が管轄していた。市への格上げは、実効支配を強化する狙いがあろう。 市の人民代表大会(市議会)を設置して市長も選出し、行政組織の体裁を整えた。三沙市を拠点に、南シナ海の観光・水産業、資源開発を推進する方針という。 中国の三沙市設置は、ベトナムが南沙、西沙両諸島の領有を明記する海洋法を制定したことへの対抗措置だ。だが、そもそも、中国が20年前に領海法で3諸島などの領有を勝手に定めたことにトラブルの原因があった。 さらに深刻なのは、中国軍が重要拠点の防衛に当たる「警備区」を、この三沙にも置くと決めたことだ。滑走路などを守る小規模な部隊は既に駐留しているが、南シナ海での本格的な軍事行動に備える態勢作りと言える。 中国がベトナムなどに比べて圧倒的な軍事力を背景に、南シナ海を「中国の海」にしようとすることは、軍事的な衝突を引き起こしかねない。憂慮すべき事態だ。 中国は、ベトナムが排他的経済水域(EEZ)と主張する海域でも、一方的に資源開発の入札計画を発表した。南沙諸島などの周辺海域に漁船30隻を漁業監視船とともに送り込んだ。いずれも、南シナ海に緊張をもたらす行為だ。 南シナ海の安定は、東南アジア諸国連合(ASEAN)にとって欠かせない。海上交通路(シーレーン)の安全確保の観点から、日本の国益にも資する。 日本は、中国の脅威にさらされているベトナムやフィリピンと連携して、海上安全保障分野での人材育成や巡視船供与などの協力を強める必要がある。 東シナ海では、尖閣諸島をめぐる情勢が厳しさを増す一方だ。 最近、中国の漁業監視船は2日連続で尖閣諸島近くの領海を侵犯した。南シナ海同様に、海洋権益を拡大しようとする中国の動きは露骨にエスカレートしている。 中国が南シナ海で展開している多数の漁船による示威活動を東シナ海で行う可能性も排除できない。日本は、尖閣諸島の警戒体制を強めねばならない。 (2012年7月26日01時47分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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