HTTP/1.1 200 OK Date: Fri, 13 Jul 2012 23:21:16 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞: 夜空を見つめて、きぼうの光を探す。と言えば、陳腐な歌の文…:社説・コラム(TOKYO Web)
東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社説・コラム > 筆洗 > 記事

ここから本文

【コラム】

筆洗

 夜空を見つめて、きぼうの光を探す。と言えば、陳腐な歌の文句のようだけれど、これがおもしろい▼日本の実験棟「きぼう」がその一部を成す国際宇宙ステーション(ISS)を観測するのだ。宇宙航空研究開発機構のホームページで時間と方向を確認しさえすれば、肉眼で見える▼サッカー場ほどもあるISSは、大きな太陽電池パネルを広げる。それが陽(ひ)の光を反射し、時に金星よりも輝く。飛行機より遠く星よりは近い独特の高さで夜空を横切っていく。その輝く点の中にも人間の営みがあるかと思うと、愛(いと)おしさすら湧く▼宇宙への思いは心をわくわくさせる。しかし、気になることがある。日本の宇宙開発は、法で「平和のため」と限定されてきたが、その条件を削った改正法が先月の国会で成立した。この時、原子力基本法も改定されて「安全保障に資する」と盛り込まれた▼同じものでも平和目的ならロケット。攻撃に使えばミサイル。宇宙と核、二つの技術が結び付いたのが核弾頭を積んだ大陸間弾道ミサイルだ。まさか、とは思う。だが、わざわざ法改正したのはなぜか。納得のいく説明を聞かない▼十五日には、星出彰彦(ほしであきひこ)さん(43)がソユーズ宇宙船で飛び立ち、秋までISSに滞在するから、夜空を見上げて欲しい。ただし、「きぼう」の光の向こうに怪しい影が蠢(うごめ)いていないか、目を凝らしながら。

 

この記事を印刷する

PR情報





おすすめサイト

ads by adingo