
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 51467 Content-Type: text/html ETag: "b8c42-1795-4c41788579388" Expires: Thu, 05 Jul 2012 21:21:11 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Thu, 05 Jul 2012 21:21:11 GMT Connection: close
![]() 国会事故調報告 「人災」防ぐ危機管理体制を(7月6日付・読売社説)国会の東京電力福島原子力発電所事故調査委員会が、報告書で「事故は自然災害ではなく人災」と結論づけた。 政府と東電は、厳しく受け止めるべきだ。重大事故は起こらないという「安全神話」と決別し、原発の安全性向上に全力を挙げねばならない。 報告書によれば、津波による全電源喪失で炉心損傷に至る恐れがあることは、規制当局も東電も事前に認識していた。こうした過酷事故への対策は、米国などではすでに取り組まれていた。 だが、規制当局が東電に「骨抜き」にされ、「意図的な先送り、不作為」により十分な安全対策が取られなかったと明記した。 東電が津波の規模を想定外としていることについても、「責任回避のための方便」としている。 適切な手立てを講じていれば、深刻な事故は防げたはずだ。人災と判断されても仕方がない。 事故後の政府と東電の対応で焦点となっていた原発からの東電の全員撤退については、「現場は考えていなかった」と断定した。全面撤退を阻止したとする菅前首相の言い分は「理解することはできない」との見解を示した。 菅氏が原発に乗り込んだことなど首相官邸の過剰な現場介入や情報提供の遅れによる住民避難の混乱を列挙した。「官邸及び規制当局を含めた危機管理体制は機能しなかった」と総括している。 もっともな指摘である。これを踏まえ、政府は原子力安全行政を再構築しなければならない。 報告書は、危機管理体制の見直しなど7項目を提言した。 過酷事故にも対処できるよう政府の指揮命令系統を一本化することや、「住民の健康と安全を守り、生活基盤を回復する」ための政府の早急な対応を求めている。 ただし、中には見過ごせない内容も含まれている。 例えば、国会が規制当局を監視する常設の委員会を設置し、電力会社に対する国会主導の監査体制も整えるよう求めている点だ。 国会が、新設される原子力規制委員会の業務を点検するのは結構だが、過度に干渉すれば、支障が生じかねない。公正中立であるべき原子力安全行政が、与野党の政争の具となる恐れもある。 規制委人事に関して、第三者機関が相当数の候補者を選び、その中から国会が同意する人物を選ぶ、としていることも問題だ。 人選に第三者が介在すれば、混乱を招くだけだ。政府が責任をもって行うべきである。 (2012年7月6日01時19分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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