HTTP/1.1 200 OK Date: Thu, 28 Jun 2012 02:21:18 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞: 刑罰に関係することが語源になっている言葉は多い。「烙印(…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

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 刑罰に関係することが語源になっている言葉は多い。「烙印(らくいん)を押す」「土壇場」「足かせとなる」などがそうだ。足かせは二枚の厚い板の真ん中をくりぬき、罪人の足首にはめて自由に動けなくする刑罰だ。転じて、自由が奪われた状態を意味するようになった▼足かせ自体、今の時代は消えたが、国家権力が本気になれば、実力政治家にも足かせをはめることもできる。そんな薄ら寒さを感じさせる事件だった▼検察審査会に提出した捜査報告書が偽造された事件で、検察当局はきのう、民主党の小沢一郎元代表の秘書だった石川知裕衆院議員を取り調べた検事を嫌疑不十分で不起訴にした。法務省は減給処分を下し、検事は辞職した▼審査会に提出された捜査報告書がインターネット上に流出した。それを読むと、東京地検特捜部は小沢氏が深く関与していることを執拗(しつよう)に強調し、自ら不起訴処分にした人物の刑事訴追に執念を燃やしていることがうかがえる▼これでは、強制起訴以外の結論を出すのは難しい。審査会を誘導して、小沢氏を葬り去ろうとしたと疑われても仕方がなかったが、身内に甘い調査でお茶を濁した▼建設会社を通じた小沢氏の旧態依然たるカネの集め方には、嫌悪感しかない。擁護するつもりはまったくないが、「正義」を御旗にした特捜検察の暴走は、金権政治の腐敗以上に社会を危うくする。

 

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