HTTP/1.1 200 OK Date: Fri, 22 Jun 2012 02:22:35 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞: 英語で朝食はブレックファストだが、あれは文字通り、bre…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

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 英語で朝食はブレックファストだが、あれは文字通り、break(破る)+fast(断食)、つまり、もとは「断食を破る食事」という意味だそうだ▼知られている通り、イスラム教にはラマダン、断食月がある。その月は、お日様が出ている間は飲食まかりならぬという決まり。従って日没とともに「断食を破る食事」をする。いわば朝でなく夕に“ブレックファスト”をとるわけだ▼太陰暦であるヒジュラ暦に拠(よ)るため、ラマダンは毎年時期がずれるが、今年は七月下旬から八月下旬までらしい。夏の盛りに、日中、水も飲めぬのだから厳しいラマダンになるが、気の毒なのはアスリートたちだ▼ロンドン五輪の期間がまるまるラマダン中なのである。過日の特派員電によれば、イスラム教徒の参加選手は約三千人に上り、イスラム圏各国の五輪委は体力低下を懸念し、選手に断食延期を推奨しているという▼既に延期を表明した選手もいるが、敬虔(けいけん)な教徒からは批判が出ているとか。それに「断食を行う信仰心が精神力を高め、かえって競技力にプラス」とみるスポーツ医学の専門家もいる▼確かに超一流が競う世界では心の状態が勝負を決めることも多い。この五輪中も多分、多くは敗者が口にする「プレッシャー」という言葉を繰り返し聞くことになろう。ここは、“ラマダン効果”に期待してもいい気がする。

 

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