
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 50519 Content-Type: text/html ETag: "17d7e9-1773-4c2d571846373" Expires: Wed, 20 Jun 2012 01:21:54 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Wed, 20 Jun 2012 01:21:54 GMT Connection: close
![]() AIJ社長逮捕 厚年基金の抜本改革を進めよ(6月20日付・読売社説)年金資金の消失事件で明らかになった厚生年金基金の問題を、早期に解決せねばならない。 警視庁は、AIJ投資顧問の浅川和彦社長らを詐欺容疑で逮捕した。 運用しているファンドで巨額の損失が出たのに、運用実績が好調であるかのように偽って、顧客の厚年基金にファンドを買わせ、資金をだまし取った疑いがある。 AIJが集めた約1500億円の大半が失われたと見られる。証券取引等監視委員会も金融商品取引法違反容疑で強制調査しているが、警視庁は、より刑罰の重い詐欺罪を適用することにした。 「だますつもりはなかった」と強弁し続けてきた浅川社長の姿勢は悪質である。厳正に刑事責任を追及すべきだ。 事件の背景には、厚年基金が直面する構造的な問題がある。 多くの基金は、バブル景気当時と変わらぬ高い予定利率を据え置いたままの支給金額を約束している。このため、高利回りをうたうAIJの勧誘に飛びつき、それが被害を拡大させたと言えよう。 低金利の現在、約束した金額を支給するには母体企業が運用の不足分を埋めなければならない。 その結果、経営が悪化し、倒産すれば、同じ業種の中小企業で作る厚年基金の場合、他の企業がその年金債務を背負わされることになる。連鎖倒産につながった事例も実際に起きている。 基金の財務状況を改善するためには、年金給付を減額するなどの措置が必要になる。ただし、実施するには、受給者や従業員の3分の2以上の同意を得ることが条件となっている。 このハードルは、高すぎるのではないか。 厚生労働省は有識者会議を設置し、赤字基金の救済策を検討している。例えば、公的資金での支援や年金減額の要件緩和などだ。 民主、自民両党も厚年基金の改革案をまとめた。 民主党は、公的融資による資金繰り支援を柱としている。自民党は、連鎖倒産など多大な影響が想定される場合に限って公的資金で穴埋めする内容だ。 自己責任の原則に照らせば、母体企業と従業員、受給者で負担し合うのが筋である。公的資金による過剰な救済は避けるべきだ。 AIJのような悪質業者を再び見逃してはならない。いたずらに規制強化に向かう必要はないが、投資顧問会社の情報開示の徹底など、金融庁によるチェック体制の見直しが急務である。 (2012年6月20日01時04分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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