HTTP/1.1 200 OK Date: Sun, 17 Jun 2012 21:21:57 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞: 全国の原発がすべて止まったのは五月五日の「こどもの日」だ…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

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 全国の原発がすべて止まったのは五月五日の「こどもの日」だった。きょうの「父の日」を前にして、関西電力大飯原発再稼働が正式に決まったのはどこか示唆的である▼福島第一原発の事故では、何万人もの人が故郷を失う代償を払った。子どもの未来のために、原発に依存しない社会の実現を願う気持ちを、強圧的な父権が経済原理で蹴散らす。そんな構図が見えてくるからだ▼大飯原発を皮切りに、野田政権は停止中の原発を順次、再稼働させたいようだ。その理由も電力の不足というより、燃料費の高騰で電気料金が上がると、国民生活に影響が出るという理由に変わってきている▼消費税増税関連法案の修正協議は民主、自民、公明三党の「密室の談合」で合意したが、増税の生活への影響は電気代の値上げの比ではない。増税の大義名分が「子孫につけを残さない」というなら、原発ほど膨大なつけを残す存在もないだろう▼首相官邸の前などには連日、多くの人が集まり、再稼働に反対する声を上げた。震災後に亡くなった岸田衿子さんの詩を引く。<一生おなじ歌を 歌い続けるのは/だいじなことです むずかしいことです/あの季節がやってくるたびに/おなじ歌しかうたわない 鳥のように>▼震災の前に、時計の針を戻そうという流れが急速になっている。それにあらがうには、歌い続けるしかない。

 

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