
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 50773 Content-Type: text/html ETag: "b7e48-17a6-4c17ffdb1df7f" Expires: Sat, 02 Jun 2012 21:21:13 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sat, 02 Jun 2012 21:21:13 GMT Connection: close
![]() シリア情勢 停戦を順守させ流血止めよ(6月3日付・読売社説)国連安全保障理事会はシリアにおける流血の惨事を繰り返させてはならない。中部ホウラでの虐殺事件が、アナン前国連事務総長の停戦調停案を崩壊寸前に追いやっている。 調停が失敗すれば、シリアは内戦状態に陥り、中東全体が不安定になる恐れが強い。事態は極めて緊迫している。 安保理は直ちに、国連シリア停戦監視団の機能強化などを図り、アサド政権へ圧力を強め、調停案の履行に全力をあげるべきだ。 政府軍が砲撃したホウラでは、多数の子供を含む100以上の遺体が見つかった。現地を訪れた国連停戦監視団は、多くの遺体に撃たれたり刺されたりした残虐行為があることを確認した。 反体制派は、政府側民兵の仕業と見るが、真相は不明だ。 昨年3月、シリアで反政府デモが始まって以来、政府側の武力弾圧や反体制勢力との衝突で流血は拡大の一途をたどり、国連によると、死者は1万人を超えた。 国連とアラブ連盟の共同特使であるアナン氏が今年3月に示した調停案を、シリア政府もいったん受けいれたはずだ。その後、 だが、300人足らずの丸腰の監視団では機能を果たせない。航空機供与や武装警護団派遣など、米国や英国の提案を軸に、監視団強化の具体化を急ぐべきだ。 反体制派の武装組織は、停戦合意が崩れれば自由に軍事行動を取ると宣言している。そうした最悪の事態は回避せねばならない。 安保理では、アサド大統領の退陣や経済制裁を求める欧米と、これに反対するロシア、中国が対立している。 特にロシアの抵抗が、対シリア制裁を妨げてきた。背景には、シリアがロシアにとって重要な武器輸出先であり、露海軍に補給拠点も提供していることがある。 1日の仏露首脳会談でも、対シリア制裁を主張するオランド仏大統領に対して、プーチン露大統領が「制裁は効果的ではない」と反論し、溝は埋まらなかった。 アサド政権を支えてきたロシアには、流血停止をシリアに強く働きかける責任がある。 欧米諸国は、シリアに対して独自の経済制裁を科している。ホウラ事件後、シリア大使らに国外退去を求め、日本も同調した。 少数派のイスラム教アラウィ派を権力基盤とするアサド政権は、国民を抑圧し続けてきた。弾圧強化で統治の正統性は一層揺らぎ、孤立を深めるばかりだ。 (2012年6月3日01時42分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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