
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 50665 Content-Type: text/html ETag: "fed9d-1793-4c066587ac1af" Expires: Sat, 19 May 2012 22:21:13 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sat, 19 May 2012 22:21:13 GMT Connection: close
![]() あす金環日食 天空のドラマを堪能したい(5月20日付・読売社説)太陽の中心部が月に隠され、周囲が金の輪のように輝く金環日食が21日朝、九州南部から福島県南東部にかけての太平洋側で観測できる。 観測が可能な地域に、日本の人口の3分の2が住む。これほど広範囲で観測できるのは、平安時代以来932年ぶりという。 日本では18年後にも金環日食が観測できる。だが、北海道だけと範囲は狭い。天空のドラマを楽しむ貴重な機会だ。堪能したい。 午前6時台から太陽の右上がかけ始め、同7時半ごろには、金色のリング状になる。この状態が最大5分間ほど続く。 月と太陽の端が重なる瞬間も見逃せない。すき間から太陽光が漏れ出し数珠状に輝く。「ベイリービーズ」と呼ばれる現象だ。 各地で観望会などが予定されている。だが、通勤通学の時間帯でもある。歩きながら空を見上げて転んだり、自動車運転中に事故を起こしたりするのは禁物だ。 太陽の直視も避けよう。目を痛めかねない。網膜が傷つくと視野の中に黒い斑点が見えたり、物がゆがんで見えたりする。1週間程度で回復する例が多いが、時に症状が長期化するので要注意だ。 観測専用めがねが販売されている。紙に小さな穴を開けて太陽光を通し、映し出された像を見るピンホール法もある。木漏れ日でも欠けた太陽が地面に映る。 国立天文台など専門機関がインターネットで観測法を紹介している。参考になるだろう。 研究者にも絶好の機会だ。 金環日食が見える範囲を精密に記録し、太陽の大きさを従来よりも正確に測定しようという研究プロジェクトも進められている。 太陽は巨大なガスの塊だ。このガスが反応しエネルギーが生まれる。大きさがもっと正確に分かれば、エネルギーが発生する仕組みを、より詳しく理解できよう。 今、太陽は世界の専門家の関心の的でもある。異変が起きているためだ。約200年前、地球が寒冷化していた時代と似た、活動の低い状態にあるという。 世界各国の研究に加え、日本の太陽観測衛星「ひので」が宇宙で得たデータも、太陽活動の一層の低下を示唆している。再び地球が寒冷化する兆候だろうか。 太陽を研究する意義は増している。ところが、すでに寿命を超えている「ひので」の後継機は、政府内で検討もされず、太陽関連の研究予算も減る一方だ。 政府は、この分野へ一定の支援を続けていくべきである。 (2012年5月20日01時39分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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