HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 48791 Content-Type: text/html ETag: "2f5774-1332-4bf7efd7a2884" Expires: Wed, 09 May 2012 02:21:18 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Wed, 09 May 2012 02:21:18 GMT Connection: close 5月8日付 よみうり寸評 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)




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5月8日付 よみうり寸評

 〈昼、品川沖にて海上竜巻ありしという……その夜、嵐の時、市谷、四谷辺にて一(ぴき)、下谷、根津辺にて一疋、都合二疋の竜とこそ見えたれ、不忍池は水さかまき、根津権現の銅鳥居中より折れ〉◆文政6年(1823年)の江戸の風水害の記録だ。平戸藩主・松浦静山の随筆「甲子(かっし)夜話」にある。竜巻の名の通り、この自然現象を竜の暴れるさまに見立て、一疋、二疋と数えている◆これより古くは京の竜巻のことが鴨長明の「方丈記」、藤原定家の「明月記」などに書かれている。これらで竜巻は古くから日本でも暴れていたことがわかる◆が、日本に竜巻の記録は多くはない。台風古くは野分を知らない日本人は生まれたばかりの赤ちゃんくらいと思うが、竜巻を体験した人は少ないだろう◆6日に茨城、栃木両県を襲った竜巻はその猛威を厳しく教えて去った。台風に比べると局地的で予報も難しく確度もまだ低いが、対応は考えた方がいい◆脅威は十分認識できた。予報だけでなく予兆と備えに知識を広げよう。

2012年5月8日13時40分  読売新聞)

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