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5月7日付 よみうり寸評

 関越自動車道のツアーバス惨事で始まったこの大型連休、最終日の6日は茨城・つくば市などを竜巻が直撃、大きな被害をもたらした◆4日から5日にかけては北アルプスで吹雪による遭難が起きた。風薫る、風光るなどと形容される5月とはほど遠い。行楽に背く事故、災害の週間だった◆北アルプスの遭難は白馬岳などで8人の死亡者を出した。62歳から78歳、死因はいずれも低体温症。白馬岳の男性死者6人は氷点下の吹雪の中、シャツにジャンパーや雨がっぱを羽織る程度の軽装。テントも持っていなかった◆明治の「八甲田山死の彷徨(ほうこう)」を思う。弘前歩兵第31連隊の雪中行軍隊は全員がラシャの軍服、足ごしらえも厳重で11日間の全行程を踏破した◆一方、青森第5連隊の兵は木綿の小倉服で防寒装備が不十分。加えて指揮系統の乱れもあって199人もの死者を出した。危険の際の進退の判断と装備を誤ると致命的◆2010年、山の遭難者の76%が中高年者だった。すべて計画は安全と余裕を何よりも第一に。

2012年5月7日13時50分  読売新聞)

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