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4月27日付 よみうり寸評

 法律に関することわざは西洋に数多い。短い言葉に民の知の粋がこめられている。西洋では法が民の中で自治的に発達したからと「法窓夜話」(穂積陳重)にある◆「疑わしきは被告人の利益に」は刑事裁判の鉄則だが、これを英国の法のことわざで言うと「1人の冤罪(えんざい)者あらんよりは10人の逃罪者あらしめよ」になる◆小沢一郎民主党元代表の無罪判決でこのことわざを思い浮かべた。無罪は無罪でも真っ白のシロではなく灰色。疑わしきは罰せずの原則に従った刑事裁判上の無罪だ◆小沢氏は「判決はかねてからの私の主張に沿うもの」という談話を発表したが、すべて氏の主張に沿った無罪ではない◆判決は政治資金報告書の虚偽記入も、秘書の報告と氏の了承も認定。小沢供述を「信用できない」と述べたところもあり「秘書任せは政治資金規正法の精神に照らし芳しくない」と指摘した◆ことわざには「法は善人のために作られたるものに(あら)ず」というのもある。「疑わしきは罰せず」の無罪は、よく吟味して考えよう。

2012年4月27日13時55分  読売新聞)

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