HTTP/1.0 200 OK Server: Apache/2 Content-Length: 36944 Content-Type: text/html ETag: "a2ffd1-2728-2bae6b00" Cache-Control: max-age=2 Expires: Fri, 27 Apr 2012 02:21:11 GMT Date: Fri, 27 Apr 2012 02:21:09 GMT Connection: close 朝日新聞デジタル:天声人語
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天声人語

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2012年4月27日(金)付

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 政治を動かした判決といえばやはりロッキード事件だろう。1983年秋、東京地裁は田中角栄元首相に有罪を言い渡し、闇将軍が表舞台に戻る日は遠のいた。約1年後、田中派の重鎮竹下登らは、分派行動ともいえる創政(そうせい)会の旗揚げへと動く▼だれの時事漫画だったか、元首相が「ああせいこうせいとは言ったが、そうせいとは言っとらん」と嘆く傑作があった。田中は心痛と深酒で脳梗塞(のうこうそく)に倒れ、失意のうちに影響力をなくしていく▼さて、この判決は政治をどう動かすのか。資金問題で強制起訴された小沢一郎氏の、無罪である。大まかな経理処理の方針は承知していたが、うその記載を巡る秘書との共謀までは認められないと▼小沢氏は折にふれ、「今後は一兵卒で」と殊勝な言を重ねてきた。くびきを解かれた兵卒が見すえるのは、秋の代表選か、集団離党や新党か。消費増税の前途多難といい、野田首相は頭が痛かろう▼民主党は、各自の当選を目的とした非自民の選挙互助会でもある。にわか作りの公約が破れ、政策や手法が敵方に似てくるほど、小沢流の原点回帰は説得力を増す。首相の使い捨てが続く中、「なれたのにならない」政治家の凄(すご)みも無視できまい。だが顧みるに、この人が回す政治に実りは乏しかった▼若き小沢氏は心ならずもオヤジに弓を引き、創政会に名を連ねた。以来、創っては壊しの「ミスター政局」も近々70歳。「最後のご奉公」で何をしたいのか、その本心を、蓄財術とともに聞いてみたい。

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