
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 50588 Content-Type: text/html ETag: "ad869-17b9-4be5b19a0163b" Expires: Mon, 23 Apr 2012 21:21:14 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Mon, 23 Apr 2012 21:21:14 GMT Connection: close
![]() トキのひな誕生 野生復帰への新たな一歩だ(4月24日付・読売社説)巣の中で寄り添う親鳥とひなの姿が、何ともほほ笑ましい。 新潟県佐渡島の山林で国の特別天然記念物に指定されているトキの卵が 「ニッポニア・ニッポン」の学名が示す通り、トキは日本を代表する鳥である。 かつては国内各地に生息していたが、 環境省は1999年以降、中国から贈られたつがいを基に人工繁殖に取り組んできた。自然界に復帰させるため、飼育したトキが餌を採れるよう訓練し、野に放つ放鳥を4年前から続けている。 一昨年も昨年も、複数のペアが抱卵に至ったが、ひなは生まれなかった。無精卵が多かったことが主な要因だ。天敵のカラスに巣を襲われたこともあった。 今回、少なくとも3羽のひなが確認されたことで、野生復帰事業は、自然界での繁殖という新たな段階に入ったと言える。 親鳥は昨年、放鳥された3歳の雄と2歳の雌だ。これ以外にも9組が抱卵を続けている。さらに多くのひな誕生の期待が膨らむ。 好物のドジョウなど、餌が採りやすいように、池を造成したり、冬でも水田に水を張ったりと、地元の人たちが熱意を持って支援してくれている。 佐渡生まれの2世、3世が群舞する日が来れば、貴重な観光資源にもなるだろう。 環境省は、今年度もトキの関連予算として約1億4000万円を計上した。 自然界から姿を消した生物の野生復帰には、手間と費用がかかる。トキの野生復帰事業がそれを如実に物語っている。 環境省は絶滅の恐れのある長崎県対馬のツシマヤマネコと、沖縄県のヤンバルクイナの野生復帰にも取り組んでいる。生息数の減少が著しいツシマヤマネコについては、動物園での飼育後の訓練施設を整備する段階に入っている。 絶滅する前に有効な策を講じることが、トキから得た教訓だ。 希少な動植物の保護には、自然環境の維持が欠かせない。トキのひな誕生を契機に、日本の豊かな自然を守っていく大切さを改めて考えたい。 (2012年4月24日01時26分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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