
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 50371 Content-Type: text/html ETag: "26f91-177b-4bde268393262" Expires: Tue, 17 Apr 2012 22:21:49 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Tue, 17 Apr 2012 22:21:49 GMT Connection: close
![]() 人民元改革 着実な切り上げで安定成長を(4月18日付・読売社説)中国が人民元相場の変動幅を5年ぶりに拡大した。 着実に人民元を上昇させ、中国経済の安定に役立てるべきだ。 中国人民銀行は今週、元の対ドル相場が1日に変動できる幅について、毎日決める基準値の上下1%幅に倍増した。 これまでより相場が動きやすくなるよう、中国が元の柔軟化を目指すことは妥当だ。 変動幅を拡大した理由は、巨額の対中貿易赤字を抱える米国が圧力を強めているためだろう。11月の大統領選を控えた米国では、中国が元を不当に安く抑えているとの批判が高まりつつある。 今週末にワシントンで開かれる主要20か国・地域(G20)の財務相・中央銀行総裁会議でも、人民元問題が焦点になる見通しだ。 中国は先手を打って、人民元改革に取り組む姿勢を国際的にアピールしたと指摘できる。 しかし、取引初日となった16日と、17日の相場は小動きで、肩すかしに終わった。17日の終値は、先週とほぼ同水準の1ドル=6・3015元だった。 中国当局は従来通り、元売り・ドル買いの為替介入を続け、元の急上昇を抑える構えだ。 改革へのポーズだけでは、貿易不均衡を是正できまい。 なによりも大事なのは、世界2位の経済大国に見合った元相場を実現し、中国経済の構造改革にもつなげていくことだ。 中国の1〜3月期の国内総生産(GDP)の伸び率は、前年同期比8・1%増にとどまり、5四半期連続で減速した。約3年ぶりの低成長である。 景気減速は、財政危機に陥った欧州向けの輸出減少が主因だ。中国政府は輸出依存型から、個人消費などを中心にした内需主導型経済への転換を目指しているが、その変革は遅れている。 中国景気がさらに減速するか、安定成長に回復できるか、正念場にあると言えよう。 一方、消費者物価が上昇し、インフレ懸念が再燃し始めた。中国当局が意図的に元の上昇を抑える元売り介入を通じ、過剰なマネーを国内にあふれさせると、インフレが一段と加速しかねない。 だからこそ、中国は元の段階的な上昇を容認し、インフレ抑制に全力を挙げるべきだ。物価が安定すれば、金融政策の余地が広がる。輸出に頼り過ぎない経済への転換を後押しする効果もあろう。 欧州財政危機の余波が続く世界経済や、日本経済の安定に向けて、中国への期待は大きい。 (2012年4月18日01時26分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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