HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 47752 Content-Type: text/html ETag: "2707d-1313-4bd920c9967a6" Expires: Sat, 14 Apr 2012 02:22:56 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sat, 14 Apr 2012 02:22:56 GMT Connection: close 4月14日付 編集手帳 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)




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4月14日付 編集手帳

 【天気】には、「天候」のほかに「晴天」の意味がある。「きょうは天気だ」などと使う。英語の【weather】(ウエザー=天候)には「荒天」の意味がある。空を仰ぐ心にも、お国柄があるのだろう◆天気といえば、いい天気、というおっとりした気質は愛すべきものだとしても、場合によりけりである。空から落ちてくるかも知れないのが雨粒ではなく、衛星もどきの弾道ミサイルであるとき、場違いの「おっとり」は失態以外の何ものでもない◆失敗に終わった北朝鮮のミサイル発射で、日本政府は情報の伝達と発信に未熟さを露呈した◆米軍が発射を探知し、防衛省にも瞬時に伝わったのに、政府が発射を認めたのは43分後、すでにメディアが「打ち上げ失敗」を報じたあとである。慎重な確認作業に時間を要したという。ならず者の夜襲を警戒しているときに庭先を不審な影がよぎれば、「目の錯覚かな」「猫かしら…」と思っても、まずは声を発してこその危機管理だろう◆傷ついた国家の威信を北朝鮮がいかなる暴挙で埋め合わせるのかは予想がつかない。日本の空に荒天の“ウエザー”が続く。

2012年4月14日01時33分  読売新聞)

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