
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 48543 Content-Type: text/html ETag: "f8ff7-1317-4bd5554df67fc" Expires: Tue, 10 Apr 2012 20:21:48 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Tue, 10 Apr 2012 20:21:48 GMT Connection: close
![]() 4月11日付 編集手帳歌舞伎の六代目尾上菊五郎は、生前に自分で戒名(法名)をつけた。〈芸術院六代菊五郎居士〉という◆「芸術院」が、わけもなくおかしい。「日本芸術院」という機関が実在するので、遺族が文部省(いまの文部科学省)に差し支えないかどうか相談した、という挿話が残っている◆『赤とんぼ』の詩人、三木露風は秋(穐)の空に赤蜻蛉の舞う〈穐雲院赤蛉露風居士〉。「雪は天から送られた手紙である」の名言を残した雪氷物理学者にして文章家の中谷宇吉郎博士は〈文藻院精研浄雪居士〉。それぞれに味わいがある◆六代目のような“自作派”も、今は昔か。本紙の世論調査で、自分の葬式を仏教式でおこなう場合、戒名(法名)が「必要ない」と答えた人が56%を占めた。40歳代では63%という。自身の、ではなく父母の葬式であればまた別の数字になるのだろうが、しきたりに対する意識にも幅が生まれているようである◆古川柳より。〈甚六(=ぼんやりした人)は戒名忘れ南無親父〉。きっと、それでも声は届くのだろう。墓前で「なあ、おふくろ…」と呼びかけることの多い甚六の自己弁護である。 (2012年4月11日01時08分 読売新聞)
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