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4月1日付 編集手帳

 1952年、札幌市警警部が射殺された「白鳥事件」の実行メンバーとされ、北京に亡命していた元北大生が先月亡くなったという。他の関係者は既に裁判を終えるか死亡したといい、事件は60年の節目に終結した◆当時、首謀者として逮捕された日本共産党札幌地区委員長は、一貫して無実を主張したが懲役20年の刑が確定、再審請求も75年、最高裁決定で退けられた◆ただ、「白鳥決定」は再審裁判開始に必要な証拠に関して、「疑わしきは被告人の利益に」が刑事裁判の「鉄則」だと述べた点で画期的意味を持つ。「開かずの門」だった再審への道を大きく広げた。一方で、決定には「羊頭狗肉(くにく)」の批判もあった◆それは唯一の物証だった弾丸について、捜査当局の“でっちあげ”の可能性を指摘しつつ、結果的には再審を認めなかったためだ。戦後の混乱期、多くの公安事件捜査に不公正行為があった、と当時の記事には見える◆最近も、無実の官僚を有罪にしようと証拠品を改ざんした大阪地検特捜部検事がいた。それを隠蔽した上司2人には懲役1年6月、執行猶予3年の判決。でっちあげの体質は残る。

2012年4月1日01時29分  読売新聞)

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