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3月26日付 編集手帳

 歴史は過去から現在に向かって流れているが、それを教える際は、逆に現在から過去へさかのぼっていくようにしてはどうか…。SF作家の星新一さんが30年ほど前にまとめたエッセー集「きまぐれ暦」(新潮文庫)で提案をしている◆昭和がこうなったのは、大正がこうだったから、といった具合に、謎解きするように学んでいけば〈案外、よく頭に入るのではなかろうか〉と書いている◆逆から覚えるだけでスラスラ頭に入るとは思えないが、親や祖父母の経験した時代から勉強した方が、興味がわくかもしれない。「さかのぼり式」の授業が導入され、ちょうど今の時代から教えることになったら、教科書の最初の方はどのように書かれるだろうか。連日、「決められない政治」を見せつけられていると心配になる◆「消費税の増税を先送りして、莫大(ばくだい)な財政赤字のツケを残した」などと書かれていたら、生徒はどう思うだろう。かえって歴史嫌いが増え、泉下の星さんをガッカリさせるかもしれない◆震災復興やデフレの克服なども遅れている。未来の子供を失望させないよう、解決を急がなければならない。

2012年3月26日01時22分  読売新聞)

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