HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 49291 Content-Type: text/html ETag: "f302b-1341-4bbcd9c31bff7" Expires: Thu, 22 Mar 2012 23:22:30 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Thu, 22 Mar 2012 23:22:30 GMT Connection: close 3月22日付 よみうり寸評 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)




現在位置は
です

本文です

3月22日付 よみうり寸評

 〈日本中に届けます。感動、勇気、そして笑顔を。見せましょう。日本の底力、絆を〉と石巻工・阿部翔人主将が力強く宣誓した◆〈球春〉とはよく言ったものだ。この選手宣誓が一気に春を連れてきたように思えた。今年、関東では春一番も吹かぬまま春分を迎え、春が遠かったのに◆〈センバツ〉が甲子園で開幕した21日、全国に先駆けて高知でサクラが開花した。これからセンバツの日程が進むに従ってサクラ前線も北上してゆく。〈みちのくの山河慟哭(どうこく)初桜〉。長谷川櫂さんの震災句集の一句だ◆東日本大震災から2度目のセンバツに被災地のチームの主将が選手宣誓のくじを引き当てたのもよかった。感動、勇気、笑顔を「日本中に届けます」がいい◆「与える」と言いがちなところ。上から目線のその言葉が無意識にだろうが、よく使われる。これには抵抗がある。「与える」でなく「届けます」がうれしい◆被災者の思いを()み、ナインの思いを集め、今、野球ができることへの感謝を込めた宣誓で、春が来た。

2012年3月22日13時47分  読売新聞)

 ピックアップ

トップ
現在位置は
です