
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 50215 Content-Type: text/html ETag: "d0ba3-177f-4bb4a8098e467" Expires: Thu, 15 Mar 2012 20:21:43 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Thu, 15 Mar 2012 20:21:43 GMT Connection: close
![]() 重慶トップ解任 次期体制作りへの権力闘争だ(3月16日付・読売社説)中国の全国人民代表大会(全人代=国会)閉幕翌日の15日、新華社通信が中国最大の都市・重慶市のトップ、薄煕来・共産党政治局員の市党委員会書記解任を報じた。 元副首相を父に持つ薄氏は、党の高級幹部の子女グループ「太子党」の有力指導者だ。東北部の遼寧省長や商務相などの要職を歴任し、今秋の共産党大会で政治局常務委員へ昇格して、最高指導部入りすると取り沙汰されていた。 今回の人事が、同じ太子党の中心人物で、次の党総書記・国家主席に選出される予定の習近平国家副主席の体制作りに、どう影響するのかを注視したい。 薄氏の解任は、直接的には、腹心の前公安局長が四川省成都市の米国総領事館に駆け込み、その後中国当局に拘束された事件で、監督責任を問われたといえる。 この腹心を使って、薄氏は重慶で、組織暴力団の大々的な摘発を行った。暴力団と癒着していた公安局幹部ら当局者も容赦せず、腐敗一掃に取り組む姿勢が全国的に注目を集めていた。 だが、汚職根絶を口実にした政敵の追い落としではないかとのうわさや、薄氏の強引ともいわれる政治手法が、胡錦濤政権内で反発を招いていたとされる。 温家宝首相は、全人代の閉幕にあたっての記者会見で重慶事件に触れ、「真剣に事件の教訓をくみ取るべきだ」と、薄氏の責任を追及する姿勢を見せていた。 温首相は「政治体制改革の成功がなければ、経済体制改革も徹底できず、文化大革命のような歴史的悲劇が再び起きる恐れもある」とも語った。真意は不明だが、文革への言及は極めて異例だ。 当時のような権力闘争の兆しが党指導部にあることをうかがわせる。指導部が入れ替わる党大会を前に、胡総書記率いる「共産主義青年団」派と太子党などの駆け引きがあるのだろう。太子党内の対立といった側面もある。 世代交代の重要な転換期にあたり、今回の全人代では、経済成長率目標を従来の8%から7・5%へと引き下げ、高度成長から安定成長路線へとかじを切った。 日本にとっても、中国経済が失速せず成長を維持し、安定することが望ましい。 だが、貧富の格差の拡大をはじめ内政の困難さは増す一方である。各地で多発する暴動を政権は力で抑え込んでいるのが現状だ。政治や経済の改革を推進するための体制をどう構築するのか。それが習氏の直面する重い課題だ。 (2012年3月16日01時22分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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