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2月25日付 よみうり寸評

 これまでの100年を受け継いで、次の100年を創る――。復元工事が大詰めを迎えた東京駅赤レンガ駅舎の改札口を出ると、一枚のポスターが目に留まった◆駅舎内の「東京ステーションホテル」が10月3日に再オープンすることを知らせるものだ。工事で休業する前は58だった客室数が150に増えるという◆1915年の開業。旅立ちと別れ、そして、再会。東京の表玄関で、人々が織りなすドラマの舞台となってきた。一つ一つの部屋がそれぞれの歴史を刻んできた◆かつての209号室。松本清張は、一日のうちの数分間、東京駅のすべてのホームから列車がなくなる光景をこの部屋から眺め、「点と線」のトリックに生かした、と言われる◆20年ほど前、逸話を語ってくれた支配人は、壁のどこに染みがあるかまで頭に入っていた。「一流ではないが、名門だね」。常連客からこう言われたことをホテルマンとしての誇りにしていた◆改築で部屋の装いも一新される。「名門」ホテルが再出発のベルを待っている。

2012年2月25日13時42分  読売新聞)

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