
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 51666 Content-Type: text/html ETag: "ffe4b-1761-4b98fd1c420a9" Expires: Wed, 22 Feb 2012 22:21:45 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Wed, 22 Feb 2012 22:21:45 GMT Connection: close
![]() 教科書独自採択 残念な竹富町のルール逸脱(2月23日付・読売社説)中学校の公民教科書選びを巡る混乱が続いていた沖縄県八重山地区で、竹富町の教育委員会が教科書の独自採択を貫くことを最終確認した。 同一地区内で異なる教科書を使う異例のケースだ。教科書採択制度のルールを逸脱した残念な事態と言わざるを得ない。 国費による教科書の無償配布を定めた教科書無償措置法は、複数の市町村からなる広域地区で同じ教科書の採択を義務づけている。教師が教材の共同研究をしやすいなどの利点があるためだ。 石垣市、竹富町、与那国町で構成される八重山採択地区協議会は昨年8月、育鵬社版の採択を答申した。ところが、竹富町だけは答申に反して東京書籍版を採択した。文部科学省から一本化を求められても譲らなかった。 文科省は、独自採択は無償措置法に抵触しており、教科書を無償配布することはできない、との見解を示してきた。 このため、竹富町では生徒が必要とする公民教科書22冊の購入費を町民有志が負担するという。 1963年の法施行以来、教科書の無償配布が行われなかった例は一度もない。竹富町は文科省にあくまで無償配布を求める方針だが、国費の支出が認められないのは当然だろう。 県教委の責任も重い。本来、法律を順守するよう竹富町教委を指導する立場にありながら、適切な働きかけを行わず、混乱を長引かせたと言える。 育鵬社の教科書は、内容について国の厳正な検定を受け、合格したものだ。採択協議会が選択したことに何ら問題はない。 国境に近い八重山諸島は、一昨年に起きた尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件以降、緊張を強いられている。育鵬社版が選ばれた理由の一つは、領土問題の記述が充実していることだったという。 一方で、沖縄県内には、「新しい歴史教科書をつくる会」の元メンバーらが執筆した育鵬社の教科書への根強い抵抗感がある。 次回以降の採択で、竹富町は同じルール違反を繰り返すべきではない。生徒数が多い他の自治体で同様の問題が起これば、さらに混乱が深まる恐れもある。 今回の問題を契機に、教科書の「広域採択」の見直しや、学校単位での採択を求める声も出ている。しかし、採択の単位を狭めすぎると、特定勢力の圧力に影響を受けやすくなる危険がある。 制度改正の検討については慎重であるべきだ。 (2012年2月23日01時13分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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