HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 49641 Content-Type: text/html ETag: "3381f-134e-4b8dab14a4cec" Expires: Tue, 14 Feb 2012 00:21:18 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Tue, 14 Feb 2012 00:21:18 GMT Connection: close 2月14日付 編集手帳 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)




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2月14日付 編集手帳

 政治家であれ、また経営者であれ、小欄にしばしば登場するのは、我が身を何よりも大事にする人たちである◆あるときは吉野弘さんの詩〈忌むべきものの第一は/己が己がと言う心〉(『漢字喜遊曲』)を引き、あるときは“憲政の父”尾崎行雄の短歌〈国よりも党を重んじ党よりも身を重んずる人のむれ(かな)〉を引いた。「たまには自分のことを後回しにできないものですかね」と注文するのが常の小欄にとって、きょうはいささか勝手が違う◆どうか、ほかのことはしばらく忘れ、ご自身を最優先に考えて治療に専念なさってください◆天皇陛下が今月18日、心臓冠動脈のバイパス手術を受けられる。陛下は3月11日の震災追悼式典に出席されることを強く望んでおられるという。年間1万数千人が受けている成功率の高い手術とはいえ、78歳になられてがんとの闘いも続いている。きのうも公務にあたられた。ご自愛専一に、は皆の願いだろう◆〈大いなるまがのいたみに耐へて生くる人の言葉に心打たるる〉。昨年、東北の被災地を見舞われてのお歌である。積もり積もったご心労は並大抵でないと拝察する。

2012年2月14日01時08分  読売新聞)

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