
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 51499 Content-Type: text/html ETag: "a3d51-177b-4b839caaac51c" Expires: Sun, 05 Feb 2012 21:21:13 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sun, 05 Feb 2012 21:21:13 GMT Connection: close
![]() シリア情勢 流血停止に重いロシアの責任(2月6日付・読売社説)流血の事態が深刻化しているのに、一致した非難の声をあげることもできない。国連安全保障理事会の機能不全があらわになった。 シリアのアサド政権が反体制派を弾圧している問題を巡り、弾圧の即時中止を求めた安保理決議案が、否決された。13の理事国が賛成したが、拒否権を持つ常任理事国のロシアと中国が反対した。 アサド政権を非難する安保理決議案に、両国が拒否権を行使したのは昨年10月に次ぎ2回目だ。 弾圧中止へ、安保理が強い圧力をかけることができない状況では、シリア情勢がさらに悪化するのは避けられまい。 決議案に反対した露中両国は、非難されて当然である。 軍から離反した兵士らが反体制勢力に加勢する動きも顕在化し、シリアは事実上の内戦状態に入ったとの見方もある。昨年3月以来の死者は、国連によると5000人を超えている。 国際社会は、引き続き事態の打開に努力する必要がある。 シリア安定化への一つの具体策として、今回の安保理決議案は、アラブ連盟が1月に発表した「行程表」への支持をうたっていた。アサド大統領が権限を副大統領に移譲し、挙国一致内閣を構成するのがその柱である。 アサド大統領は、「バース党」一党支配と秘密警察で国民を抑圧する強権政治を続けてきた。前任大統領だった父親の時代から通算すれば、アサド父子による独裁は40年を超える。 反政府デモに押され、大統領は一党独裁放棄や憲法改正などの改革に応じる意向は示した。だが、具体化は進まず、一方では、軍まで投入して弾圧を続けている。 大統領の統治は、正統性に大きな疑問符がつく。退陣なしに国民和解は進まないのではないか。 米英仏などは、今回の決議案を巡り、アサド大統領の退陣の必要性を明示せず、シリアへの軍事介入を否定する文言も挿入した。 しかし、アサド政権を支えてきた露中両国は、決議採択に否定的な姿勢を崩さなかった。とくにロシアは、反体制派に肩入れする決議案だとして強く拒んだ。 背景には、ソ連時代から築いたシリアとの密接な関係がある。シリアは、武器の主要輸出先であり、ロシア軍にとって、地中海沿岸の重要な補給拠点だからだ。 ラブロフ露外相は7日、シリアを訪れ、アサド大統領と会談する。流血停止に向けて、強く説得すべき重い責任がロシアにはある。 (2012年2月6日01時10分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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