
HTTP/1.0 200 OK Server: Apache Content-Length: 51426 Content-Type: text/html ETag: "a63a4-1773-4b826026d3238" Expires: Sat, 04 Feb 2012 22:21:14 GMT Cache-Control: max-age=0, no-cache Pragma: no-cache Date: Sat, 04 Feb 2012 22:21:14 GMT Connection: close
![]() 武道の必修化 「安全」に不安残る柔道の指導(2月5日付・読売社説)中学校における武道の必修化が、4月に迫っている。 安全に十分配慮した指導方法を確立することが急務である。 男女とも1、2年生の体育の授業で原則、柔道、剣道、相撲のいずれかを学ぶ。 武道は日本固有の運動文化だ。必修化には、礼を重んじる態度を育むとともに、生徒の体力を向上させる狙いがある。 ただ、事故の危険もつきまとうため、保護者からは不安の声も上がっている。特に懸念されているのは柔道だ。 名古屋大学の内田良准教授(教育社会学)の調査では、部活動や体育授業中の柔道事故で死亡した中学・高校生は、2010年度までの28年間に114人いた。大半は部活動中の事故だった。 手足のまひなどの後遺症が残った事故も、09年度までの27年間に275件起きているという。 死亡した中高生のうち1年生が半数以上を占める。専門家は「受け身を習得していない初心者が事故に遭いやすい」と指摘する。 柔道は剣道に比べ、防具などをそろえる必要がない。このため、多くの学校が必修の種目に選ぶと予想されている。女子も対象だ。何よりも、事故が起きないように細心の注意を払って指導にあたる必要がある。 個々の生徒の体力や技量を見極めて無理をさせない、休憩や水分補給をとらせる、といった基本の再確認が欠かせない。けがの際の応急措置や、医学知識を身につけておくことも必須と言える。 柔道経験の乏しい体育教師が、教える立場になるのも心配だ。 全日本柔道連盟が授業方法の教本や安全指導の手引書を作った。各地の教育委員会でも、柔道の指導法の研修を実施している。 だが、それだけでは十分ではない。地域の柔道教室の講師や、柔道経験の豊富な警察官OBなどを外部指導者として招くことが有効だろう。経験を生かし、体育教師と一緒に指導にあたれば、事故防止にもつながる。 文部科学省は、これまで必修化に向けた準備を学校現場に委ねてきた。柔道指導の経験のある教師数も確認していなかったのは問題ではないか。 事故例を分析した上で、具体的な事故防止策を示すなどの情報提供をしていくべきだ。 事故が起きてからでは遅い。文科省は学校現場の準備状況を把握し、場合によっては、安全指導の確立に、さらに時間と手間をかけることも必要だろう。 (2012年2月5日01時34分 読売新聞)
![]() 東京本社発行の最終版から掲載しています。
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