HTTP/1.1 200 OK Date: Sat, 04 Feb 2012 02:21:19 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:今日は、立春である。山下景子著『美しい暦のことば』に、こん…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

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 今日は、立春である。山下景子著『美しい暦のことば』に、こんな一文があって、少し身が縮む思いがした▼<立春の日に天気予報を見ていると、「暦の上では春ですが、まだまだ風は冷たく…」などというセリフが決まり文句のように聞かれます>。面目ないが、コラム子も例年、似たような<決まり文句>を書いている気がする▼けれど、昨日も各地でこの冬一番の冷え込みになったばかりで、今年は、ひときわ暦と実感の隔たりが大きい感じがするのも確か。立春をもって「寒」が明けることから、「寒明け」も春の季語だが、心は稲畑汀子さんの句にこそ添う。<寒明けしことに添ひかねゐる心>▼さて、毎年、この時季に流行するのがインフルエンザである。国立感染症研究所のまとめによれば、週を追って患者は急増しており、流行状況を示すデータは昨年のピーク値を超えているともいう▼子どもには脳症の恐れがあり、高齢者がかかると重症化しやすいA香港型が多いというから、用心の上にも用心を心掛けたい。生憎(あいにく)、水は冷たいが、予防法はやはり、うがい、手洗いの励行につきる▼これまでは、福井県や東海地方での蔓延(まんえん)が目立つが、今後は東京など大都市圏での拡大も懸念されるそうだ。手元の歳時記によれば、インフルエンザは「冬」の季語だが、やはり「暦の上の春」はお構いなしのようである。

 

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