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1月30日付 編集手帳

 中国は今、「春運」期間の真っ只中(ただなか)にある。春運とは春節(旧正月)の前後、40日間にわたって、延べ約30億人による帰省とUターンの大移動を支える鉄道などの特別運輸態勢のことだ◆春節は、故郷を遠く離れて大都市で働く民工(出稼ぎ労働者)らにとって一家だんらんの貴重な機会だが、近年は帰省を渋る「恐帰族」といわれる若者が増えているという◆ある調査によると、回答者の約70%が「帰省するのが煩わしい」と答えた。乗車券が入手困難なことに加えて、両親への贈り物や親戚の子供へのお年玉などの出費がかさむ、両親に無理やり見合いをさせられる――など原因は様々だ◆今年は、もう一つ理由が増えたのではないかと心配になる。40人の犠牲者を出した昨年の高速鉄道事故をきっかけとする鉄道への不信感だ。当局は年末に調査報告を公表し、事故の幕引きを図ったが、インターネットでは責任者の処分が不十分などの批判が相次ぎ、不安は消えないという◆それでも時速500キロの試験用列車が公開されるなど、安全より高速を追求する姿勢に変わりはない。鉄道の信頼回復の道のりは遠い。

2012年1月30日01時08分  読売新聞)

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