HTTP/1.1 200 OK Date: Tue, 24 Jan 2012 21:21:17 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:昨年夏の電力危機キャンペーンは記憶に新しい。政府や電力会社…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

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 昨年夏の電力危機キャンペーンは記憶に新しい。政府や電力会社は企業や家庭に節電を強く要請した。ただし、その内実はお粗末だった▼平均的な家庭は大型エアコン二・六台が動いて、留守中でもペットのために三分の一はエアコンを切らない…。そんな現実離れした東京電力の想定に基づき、資源エネルギー庁は夏のピーク時の予想を発表していた▼結局、昨年の夏、東京電力で供給力に占める使用率が90%を超えたのは一日だけ。自動車業界などの輪番操業、企業や家庭の節電の努力も大きかったと思うが、推計が最初から「どんぶり勘定」だったのだから当然だろう▼今年の夏も最大電力需要に9・2%不足するという試算が昨年公表された。ところが、この試算とは別に、電力には最大6・0%の余裕があるという試算も菅直人首相(当時)に報告されていたことが明らかになった。再生可能エネルギーによる発電などを加味した数字だ▼2・8%の余裕があるとする試算もあったが、いずれも公表されなかった。最も電力需要が切迫する試算以外は隠されていたことになる。原発に依存せずに昨年の夏を乗り切ったことを考えると、9・2%の不足という数字は信じ難い▼どうしても原発を動かしたい人たちが、電力不足をあおりたてる数字をこれからも出してくるだろう。そこに潜むうそを見破っていきたい。

 

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