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1月21日付 よみうり寸評

 座右の銘は〈弱気は最大の敵〉だった。闘志あふれるマウンドの姿は、まさに〈炎のストッパー〉だった◆野球殿堂入りが決まった元広島の津田恒実氏を、記憶に残る投手の一人に挙げるファンは多いだろう。浮き上がるように見える剛速球。痛快な真っ向勝負に野球の醍醐(だいご)味が凝縮されていた◆思い出すのは、1986年9月24日の巨人戦だ。津田投手の速球を原辰徳選手がフルスイングした。打球はファウル。原選手は左手を押さえてうずくまった。骨折したのだった◆不動のストッパーに病魔が忍び寄ったのは90年頃だった。体調不良に悩まされ、91年4月14日の巨人戦が最後のマウンドになった。制球難でピンチを招き、原選手に適時打を放たれた◆わずか9球で降板。生涯最後の対戦相手が、()しくも原選手だった。93年、脳腫瘍のため32歳で早世した◆殿堂入りに、好敵手だった巨人の原監督は「彼の戦う姿が後々に強く伝えられるようになった」と喜んだ。球史に残る、津田―原のような対決をこれからも見たい。

2012年1月21日13時43分  読売新聞)

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