HTTP/1.1 200 OK Date: Fri, 20 Jan 2012 20:21:16 GMT Server: Apache/2 Accept-Ranges: bytes Content-Type: text/html Connection: close Age: 0 東京新聞:スポーツ紙が毎年発行しているプロ野球の選手名鑑をずっと買っ…:社説・コラム(TOKYO Web)
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【コラム】

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 スポーツ紙が毎年発行しているプロ野球の選手名鑑をずっと買っている。手元にある最も古いものは一九八〇年版。王貞治、山本浩二、山田久志、マニエル…。懐かしいスター選手が表紙を飾っている▼年俸一千万円が一流の証しだった時代だ。広島カープ全盛時のこの年、推定年俸が最も高かったのは巨人の四番を打っていた王選手で八千百七十万円とある▼それから三十二年。米大リーグのレンジャーズと六年契約で合意した日本ハムのダルビッシュ有投手の契約額は、総額六千万ドル(四十六億円)という途方もない金額だ。単純計算すると年俸は八億円弱となり、当時の王選手のほぼ十倍になる▼四十億円と予想されている日本ハムへの入札金を含めると、レンジャーズは計八十六億円もの巨額資金を二十五歳の若者に投入、二年連続ワールドシリーズ敗退の雪辱を期す▼日本で挙げた勝ち星は七年間で93勝。五年連続で防御率1点台。特筆されるのは38敗という黒星の少なさだろう。際立つ安定感は、映画でも話題になった「マネーボール理論」に基づくさまざまなデータでも裏付けられている▼他にも岩隈久志、和田毅といった一流投手のメジャー球団への移籍も相次いだ。彼らの名前が選手名鑑から消えてしまうのは寂しいが、怪力の大リーガーたちを手玉に取っている姿を想像すると、今からわくわくしてくる。

 

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